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自らの靖国参拝、そして歴史教科書検定問題が原因でアジアに悪評を振りまいている小泉首相が先日のアジアアフリカ首脳会議で白々しくも過去の侵略を反省するかのごとき演説を行ったのはご存知の方も多いだろう。
しかしその首相の舌が乾かぬうちに、我が国の右翼勢力には「反省」などという文字は欠片も無いということを自民党のホープが明らかにしてくれた。
なんとあの安倍ジョンイルこと安倍晋三自民党幹事長代理が日本テレビの番組『ウェーク・アップ』で日本軍の戦争責任を否定するかのごとき大放言を行ったのである。
その大放言の要旨は以下の通りである。
@日中が共通の歴史観を持つ事はできない
Aドイツと日本を同列に扱うことはできない。またドイツはドイツ人とナチスを分けるという対応の仕方をしてきた。ドイツはユダヤ人への個別賠償はしているが、国と国との賠償はしていない
B日中戦争時の三光作戦はまったくのウソであるとはっきりしている。
自民党総裁が各国首脳の前でお詫びした翌日にこの発言である。こういう発言をする人物が政権党の要職にあるということのどこが過去の過ちを反省した態度なのだろうか。
だが実は安倍ジョンイルの発言を待つまでもなく、海外メディアからは小泉首相の演説がいかに口先だけかということは指摘されていたのである。
これは赤旗4月24日で紹介されているのだが、例えば米ロサンゼルスタイムズ(電子版)はその記事の中で小泉首相の演説に関し、1995年の村山談話を超えるものではなく、しかもその村山談話でさえ日本の遺憾の意を表明するよう厳密につくられた外交上の雛型と指摘、今回の演説の趣旨も日本の国際的イメージ悪化を防ぐためのものと解説していた。またニューヨークタイムズも『アジア諸国はこの問題をめぐる日本政府のリップサービスを以前から批判してきたが、今回の謝罪も懐疑的に受け止めている』との記事を国会議員の靖国参拝の事実と共に掲載していたのである。
つまり日本政府の繰り返す痛烈な反省とお詫びというのは所詮リップサービスに過ぎないのではという懐疑的見方が海外で広がる中、その指摘が正しいという事を安倍ジョンイルが世界に示してしまったというわけである。
それにしても相変わらず日本の商業メディアの多くが安倍の発言も首相演説への海外メディアの厳しい反応も国民に紹介しようとはしていない。この国にはメディアを縛る法律は無いにも関わらず、十分に権力に従順なメディアしか存在していない。そしてそういうメディアが中国での報道管制の詳細についての記事を国内へ送ってくるのだから実に滑稽な話である。