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(回答先: Re:しっかりしてよ、バル愛さん。日頃右顧左眄して左翼を馬鹿にした罰ですよ 投稿者 スパルタコスポノ 日時 2005 年 4 月 05 日 14:17:43)
イスラエル社会の複雑さは分かるが「墓荒らし」は気になる:他、「右と左」「陰謀論」などについて
有意義だと思いますので冷静に話をいたします。イスラエルの情勢に関してと、私の投稿へのご指摘・ご批判に関しては、まず初めは別にしておきましょう。
イスラエル社会の奇妙奇天烈な複雑さは知っていますが、墓荒らしという行為は特別でしょう。確かにご教示の通りベン・グリオンやヘルツルは世俗主義者で宗教右派から見れば批判の対象にもなります。「完全にブッ飛んでいる」連中だからシャロンを殺すことくらいは不思議でもないしラビンの墓ならまだ理解は出来ますが、しかし(恐らくパレスチナ人に殺された)兵士の墓まで含めて、ベン・グリオンやヘルツルの墓を荒らすまでやるか、と、少々意外なことだったので、上記のように投稿して、いろんな人からの見解を参考にしてみよう、と考えたまでです。
過酷で追い詰められた場所にいる人間はそこまで突っ走ってしまうものだ、と言ってしまえばそこまでなのですが・・・。勘ぐり過ぎかも知れませんが、ひょっとしたらシャロン派が宗教原理主義派の力をそぐために、彼らの中に放ったスパイを使って仕掛けたワナの一つ、とも受け取られます。だとすれば、シャロン自身はともかく政権幹部の暗殺なども今後起こっても不思議ではないことになります。それをきっかけにして宗教原理主義派を一網打尽にする、とか・・・。
もちろんこれは単なる憶測に過ぎませんが、大きな事を行う前に「獅子身中の虫」を退治しておくことは普通ですからね。上で紹介した事件に対するイスラエル宗教右派の反応などは、ハレアアツやエルサレム・ポストを覗いて見ても、見落としたのかもしれませんが、載っていなかったと思いますので、その点に関する情報を知っている人がいたら宗教的・政治的側面を踏まえて教えてほしい、と考えたまでです。
私自身は個人の活動の合間を見てスペイン語の情報を取り入れるのに大部分の時間とエネルギーを費やし、全部の情報までは眼を通せませんから。(それを「罰」と受け取られるのなら、まあ、自分の至らぬ点かもしれませんので、あえて黙って聞いておきましょう)
ところで、私の「左翼」に対する姿勢についてです。今まで散々お知らせしてきましたように(具体的には繰り返しませんが)、昨年の3・11以来私の住んでいる場所で現実に起こっている事柄、中南米とスペインの現代史に対するものの見方(特にオプス・デイというカルトに関連して)に関連して、従来の公式的な見解には「No!」といわざるを得ない状況が(私にとっては、ですが)起こってきているわけです。私は、そもそも「右」とか「左」とかを固定して考えて、「右からの視点」「左からの視点」などと分け、さて「自分はどっちから見るのか」というような態度自体に「No!」と言っているわけです。
住んでいる場所が日本ではないですから、いきなり日本社会にそれをぶつけてみるのは少々無謀かもしれませんが、しかし共通点があるはずだ、と考えて投稿を続けているだけです。
一つだけ例を挙げると、私は今までいくつかの機会に「スペインでフランコ独裁政治を終了させて『民主政治』を確立させたのは、独裁政治を担ってきたオプス・デイ自身で、そこにCIAが関与した疑いがある」と申し上げてきました。以前にも言った事があるのですが、私はこれを考えるたびに「痛み」を覚えます。私はオプス・デイについて調べる以前から、フランコ独裁の中でどれほどの過酷な弾圧があり、それほどの人が命がけでそれと戦ってきたのか、を知っており、今でも大勢のスペイン人の中にそれがどれほどの傷になって残っているのか、を知っているからです。
反独裁闘争を担ってきた左翼や民族主義者たち(特に左派)が、もし私の上記のような見解を聞くなら、間違いなく激怒するでしょう。彼らには「たとえ不十分なものであったとしても、民主化が達成できたのは自分たちが命をかけて戦ってきたからだ」という強い自覚とプライドがあるからです。
もちろんそれは痛いほど分かっています。しかしそのような人らが、3・11事変を前にして「イスラム・テロ」と決め付け(これには逆にアスナールを代表とするスペイン右派が「社会労働者党による『自作自演』である」という決め付けを行ったことがワナになっているのですが)、みごとに「左右の対立を演出してきた者たち」に操られている、その姿を目の前で見てしまったのです。
もはや私にとっては「右」も「左」も関係ない。「今まで何が起こってきて、今何が起こっているのか。その過去と現在をつなぐものは何か」だけが関心事です。
「陰謀論」というのは私にはよくわかりません。「陰謀論」の定義は「カルト」の定義と同じくらい多岐にわたるでしょうし、異なる定義を持つ者同士が言葉を交わしてみても意味は無いでしょう。
私にとっては、それは、自ら情報を集めて整理し分析して総合する、という作業以前に、「フリーメーソン」「イルミナティ」「三極委員会」等々、果ては「インベーダー」「爬虫類人」などなどを想定して(誰かに与えられて)、そこから演繹的にすべてを解釈する手法です。
下からデータを積み上げてその結論に達するのならば良いのですが、最初に他人が準備してくれた「結論」があり、それにすべての事象を結び付けて解釈するのなら、ある種の「一神教の変形」、「一種のカルト(宗教)」、これが私にとっての「陰謀論」です。これが、スパルタコスボノさんがおっしゃる「陰謀論」と同じなのか違うのか、私にはわかりません。
その意味では、例えばマルクス主義を学んでそのドグマにすべての現象を結び付けて解釈するような人がいるとすれば、それはもう立派な「宗教」であり「陰謀論」です。私はそのような手法をとったことはありません。少なくとも近年は。(正直に言いますと、昔はそうしたことがあります。)
ですから、奇異に聞こえるかも知れませんが、例えば「ホロコースト」をまず頭に叩き込まれて(これは世界中の過半数の人間に共通している)それを相対的に見る事をせず、そこから発想して多くの現象を解釈するような態度は、私に言わせれば、押しも推されもせぬ「宗教」であり「陰謀論」です。「一神教の変形」に過ぎません。これは拒否します。
自らの目と感覚で現実の数多くの現象(特にいま現在起こっている事柄)について情報を集め分析し、その結論として「ホロコースト」に行き着いた、というのなら、それはそれで納得します。ただ残念なことに、他人の出した、あるいは今までに公式のものとして教え込まれた「原理・原則」をコピーして貼り付ける、せいぜいがそれにちょいと感想文を付け加える、というだけの人が大多数のようで、私はこんな態度や姿勢に我慢がならないだけです。(この点は今までの私の投稿からご納得いただけると思うのですが。)
私はこのように、常に一人一人の人間がどんな態度でものを見ているのか、ということだけを捕らえようとしています。私の、他の人の投稿に対する判断基準はそれだけです。もちろん一人の人間の活動ですから限界はあり、その時その時に出した結論に間違いや判断ミスはあるでしょうが、少なくとも他から与えられたドグマではないものを自ら見つけよう、とする人なら、一時的な間違いは柔軟に認めて修正していくでしょう。私はそのような姿勢だけを評価します。
私が「話にならない」として対話を拒否するのは、その人物の言葉から「一神教の変形」を感じ取った場合と、余りにもその人物の話のレベルが低すぎて相手をしている余裕がこちらに無い場合の、2種類あります。私が発展途上の人間であり有限の能力しか持たない人間である以上、態度をはっきりさせておかないとこっちの身が持たない、ただそれだけです。しかし私は「自分は相手にしない」と言っているだけで、決して「阿修羅から出て行け」「発言するな」などとは言っていません。これはお分かりになると思います。
以上です。面倒だとお感じならご返答には及びませんが、また「有意義になりそうだ」と思える場合にはお話しましょう。