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03/25 09:36 キルギス政権、崩壊 野党の暫定政権が発足 大統領代行を選出
【ビシケク25日共同=清水健太郎】議会選をめぐる混乱を契機
に野党側が政権を掌握した中央アジアのキルギスで二十四日深夜(
日本時間二十五日午前)、臨時議会が開かれ、野党側のカドゥイル
ベコフ議員を新議長に選出、大統領不在の場合の憲法規定により、
同議員が大統領代行に就任した。野党の暫定政権が発足したことに
よりアカエフ政権は事実上崩壊。ソ連時代末期以降十四年以上続い
た独裁政権に終止符を打ち、民主的な国家建設に向けた新たな政治
プロセスが始まった。
旧ソ連時代の権力者の長期独裁政権が続く中央アジア四カ国での
政権交代は初めて。今回の政変は経済の低迷から独裁色を強めたア
カエフ政権への市民の反発が背景にあるが、同様の事情を抱えるウ
ズベキスタンなど残る中央アジア三カ国に影響する可能性もある。
辞任を表明していないアカエフ大統領の行方は依然不明だが、野
党側は海外に脱出したとして、政権移行作業を本格化させた。
AP通信によると、議会は二十四日、バキエフ前首相を首相代行
に決めた。議会はまた、首相代行が代表を務める野党組織「国民統
一調整会議」に新政権の閣僚候補選定を要請。二十五日午前に再び
開かれる臨時議会で、同会議の提案を基に閣僚を任命する見通しだ
。
臨時議会では、首都ビシケクなど国内の治安回復を最優先課題と
して取り組むために、警察や軍など治安機関を統括する責任者にク
ロフ元副大統領を充てた。
臨時議会に先立ち、キルギス最高裁判所は先の議会選の結果を取
り消すと決定した。また、バキエフ氏は、タナエフ首相が辞表を提
出したと表明、軍や治安機関が野党側に協力していることを強調し
ていた。
20050325 1056
[2005-03-25-09:36]
03/25 09:48 隣国カザフに亡命か 大統領の所在確認されず
【ビシケク25日共同】野党支持者による大統領府など占拠で政
権が事実上崩壊したキルギスのアカエフ大統領の所在は二十五日未
明(日本時間同日午前)になっても不明のままだ。関係の深い隣国
カザフスタンに亡命したとの情報もあるが確認されておらず、動静
に注目が集まっている。
アカエフ氏は二十四日午後、数千人の群衆が突入する直前に大統
領府を離れたとされる。当初は首都ビシケク市内の欧州安保協力機
構(OSCE)事務所や郊外の公邸にいるとの報道や、亡命に向け
ビシケク郊外のロシアのカント空軍基地やマナス米空軍基地に入っ
たとの情報も飛び交った。
インタファクス通信は情報筋の話として、アカエフ氏の家族がヘ
リコプターでカザフに脱出したと報道。アカエフ氏自身は飛行機で
まずロシアに向かったが、途中でカザフにコースを変更しアルマト
イ近郊に到着したと報じた。
アカエフ氏の娘婿がカザフ国籍を持つなどアカエフ一家はカザフ
との縁が深い。カザフ政府は、同氏滞在の情報について「肯定も否
定もしない」としている。
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[2005-03-25-09:48]
03/25 09:50 キルギス
キルギス 中央アジア東部にあり天山山脈の北側に位置、カザフ
スタン、タジキスタンなどと国境を接する旧ソ連構成国。人口は約
490万人(2003年)で、キルギス人約52%、ロシア系が約
18%。1990年にアカエフ氏が大統領に選出され、91年に独
立を宣言した。農業と牧畜のほか、金採掘などの鉱業が主要産業。
イスラム教徒が75%を占め、99年には武装勢力による日本人鉱
山技師の拉致事件が発生した。2001年のアフガニスタン戦争以
降、首都の空港に米軍が駐留、これをけん制するロシアも駐留部隊
を増強した。(共同)
20050325 0950
[2005-03-25-09:50]
03/25 09:52 ビシケクで略奪横行
【ビシケク25日共同】キルギスの首都ビシケクで二十四日夜、
政変の混乱に乗じて食料品店やデパートなどで略奪が横行した。
狙われたのはアカエフ大統領の家族らが経営権を持つ店など。暴
徒と化した若者らが店を次々と襲撃、ビデオデッキなどの電化製品
や食料などを運び出した。ロイター通信によると、宝石店やカジノ
も略奪に遭ったという。
アカエフ氏の妻が経営に関与する市内のホテルでは、略奪を警戒
して警備員を増やし、出入り口をソファなどの家具でふさぐなどの
防衛策を取った。
議会から治安回復を任されたクロフ元副大統領は同日夜「市内に
は警官がいない状態だ。朝までに治安を維持しなければならない」
と早急な治安回復を目指す考えを強調した。
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[2005-03-25-09:52]