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首都圏を抑える米軍司令部機能 小泉は米にペコペコ、国民は弾圧 (SENKI)
http://www.asyura2.com/0502/war68/msg/230.html
投稿者 愚民党 日時 2005 年 3 月 09 日 16:02:01: ogcGl0q1DMbpk

座間・陸軍第1軍団、横田・第5空軍、横須賀・第7艦隊

首都圏を抑える米軍司令部機能

小泉は米にペコペコ、国民は弾圧

http://www.bund.org/editorial/20050315-1.htm

 アメリカは今、キャンプ座間への陸軍第1軍団司令部移設、横田・第5空軍司令部へのグアム第13空軍司令部の吸収、横須賀・第7艦隊への原子力空母配備などの米軍再編を通じて、在外米軍有数の司令部機能を首都圏・東京に集中させようとしている。このままでは日本は、アメリカ属国化をますます深めるばかりだ。

米軍基地強化懇願する小泉

 2月28日、米国政府は、横田基地の第5空軍司令部にグアムの第13空軍司令部を統合し、横田に司令部機能を集約する方針であることを明らかにした。横田の第5空軍は、中国や北朝鮮への対地攻撃を担うF16戦闘機部隊(三沢基地)や、中国空軍の戦闘機に空対空で対処するF15戦闘機部隊(嘉手納基地)を擁している。  

 第13空軍があるグアムのアンダーセン空軍基地には、米軍最大の燃料貯蔵施設があり、B52爆撃機、無人偵察機グローバルホークが配備されている。さらに、B2ステルス爆撃機や最新鋭の超音速ステルス戦闘機FA―22ラプターなどの配備も検討されている。これらは台湾海峡有事や朝鮮半島有事に緊急展開するためのものだ。それらがみな、横田の第5空軍司令部の指揮下に組み込まれようとしているのだ。  

 横田基地は、米本土とグアム、韓国の米軍基地を結ぶ航空輸送の拠点としても機能しており、C130輸送機を運用する第374空輸航空団が常駐している。この横田に入間基地の自衛隊第2輸送航空隊の移転も検討されている。日本の航空自衛隊を、後方支援・輸送部隊として米軍の指揮下に組み入れようというのが米軍の狙いだ。  

 在日米陸軍司令部のあるキャンプ座間への陸軍第1軍団司令部の移設、横須賀基地に本拠をおく海軍第7艦隊への原子力空母配備も進められようとしている。米軍は、在日米軍基地を、中東から東アジアにいたる「不安定な弧」(米軍の呼称)で作戦行動を遂行する米4軍(海軍・陸軍・空軍・海兵隊)統合の出撃司令基地として再編・強化しようとしているのだ。  

 今回の米軍トランスフォーメーションに関して米国防長官ラムズフェルドなど米政府高官は、「地元に歓迎されない在外米軍は撤退させる」と繰り返してきた。実際、地元住民および政府が「米軍を歓迎していない」ドイツや韓国では、米軍撤退・基地縮小が実施されようとしている。  

 日本政府は日頃、「基地を抱える地元の負担を軽減したい」などと語ってきた。ところが、今回の米軍再編に関して在日米軍の撤退・縮小を要求するどころか、「在日米軍撤退は北東アジアの抑止力が低下する」と難色を示したと報じられている。その結果、当初は「横田の第5空軍司令部のグアム司令部への統合」を提案していたアメリカ側が、グアムの司令部を横田に吸収する方針に転換したというのだ。  

 小泉政権は、在日米軍基地の撤去・縮小をアメリカ政府に要求するどころか、米軍の戦闘司令部を日本に誘致し、米軍基地の機能強化をアメリカに懇願しているのだ。

中国敵視で孤立するのは日本

 2月28日のアメリカ政府発表に先立ち、2月19日にはワシントンD.C.で日米安全保障協議委員会(2プラス2)が開催された。今回の2プラス2合意で特徴的なのは、「台湾海峡問題の平和的解決」と中国を牽制する文言が初めて盛り込まれたことだ。同会議でラムズフェルド国防長官は、「中国が大幅に軍事力を高めている」と発言。北朝鮮とともに中国も「アジア太平洋地域に発生しつつある脅威」との認識を明らかにした。  

 町村外相も、「中国の軍事費の透明性の一層の向上を促していくことが重要だ」と、やはり中国の脅威を米国と一緒になって指摘している。これに対し中国の孔泉報道局長は、「中国の国家主権に触れている。中国政府と人民は断固として反対する」と強い懸念を表明している。  

 小泉政権になってからの日中関係は、1972年の国交正常化以来、最も冷え切っている。靖国参拝や尖閣諸島、歴史認識などをめぐる日中間の対立ばかりが目立つようになった。しかし日本がアメリカに追随して「中国敵視政策」を続けることは、東北アジアの政治的・軍事的緊張を高めることにしかならない。もし「軍事的衝突」といった最悪の事態がおきた場合、甚大な被害を被るのは、遠く離れた米国ではなく、東北アジアの民衆だ。  

 国際政治学者の豊下楢彦・関西学院教授は、「日本を米軍事戦略の『下請け』に改めて組み込み、外交展開にも『縛り』をかけた上で、自らは日本の『頭越し』に中国や北朝鮮と『戦略的な関係』を取り結ぶ、これこそが米国にとっての『日米関係の本旨』ではなかろうか」(『世界』3月号)と指摘し、アメリカ・ハーバード大学教授のスタンレー・ホフマンの次のような分析を紹介している。  

 「(現在の日本の対外政策は)日本が引き続きアメリカ外交政策の従順な道具になる。つまり独自の対中政策をもつことなくアメリカの信頼できるジュニア・パートナーであり続けるという仮定を前提にしている」。要するにアメリカは今もって日本に対する占領政策を続けているのだ。  

 一方、EU諸国はアメリカ依存からの脱却=自立の道を模索している。2月20日からブッシュ大統領は、「古いヨーロッパ」との関係改善をめざして欧州を歴訪、「米欧調和の新時代」を呼びかけた。しかし、米国による一元的世界支配を望まないEU諸国は、「ブッシュとの和解」に難色を示している。  

 ブッシュ訪欧に先立ってドイツのシュレーダー首相は、北大西洋条約機構(NATO)は、もはや欧米間の戦略的対話の場として最適ではないと発言。「米国抜き」のEU安全保障を示唆した。  

 2月22日、ブッシュ大統領を迎えて行われたNATO首脳会談では、シラク・フランス大統領が、1989年の天安門事件への制裁としてアメリカが世界に呼びかけている対中国武器輸出禁止措置に触れ、「対中国武器禁輸は時代遅れで、もはや正当化されない」と批判した。中国敵視のブッシュと違って、EU諸国は中国を「戦略的パートナー」と位置づけ、関係を深めようとしている。このまま対米追随の中国敵視を続けるなら、日本はアジアで、そして世界で孤立する。

豪軍に守ってもらうサマワ自衛隊

 1月30日に実施されたイラク国民議会選挙の結果、ダアワ党を含むシーア派の政党連合「統一イラク同盟」が定数275議席の過半数140議席を制し圧勝した。移行政権づくりをめぐって主要政党間の協議は紛糾しており、議会の招集は大幅に遅れている。  

 選挙後もイラクの治安は悪化の一途をたどっている。イラク中部ヒッラーで2月28日、治安当局への求職のため集まった群衆に爆弾を積んだ車が突っ込み自爆。米CNNテレビは、少なくとも死者125人、負傷者百数十人と報じている。一か所での死者数としては、2003年4月の旧フセイン政権崩壊後、最大級だ。  

 2003年3月のイラク戦争開始後の米兵死者は、米国防総省の発表でも1500人を超えた。イラク民間人の犠牲者も、非政府組織「イラク・ボディー・カウント」による集計で最大1万8395人に達している(2月27日現在)。ブッシュは、「イラクに民主主義を定着させる時がきた」などと宣伝しているが、イラク情勢は泥沼化を深めるばかりだ。  

 こうした中、イラクからの撤兵を決定する国が相次いでいる。スペイン、タイ、フィリピン、ハンガリー、ノルウェー、ニュージーランド、カザフスタン、ホンジュラス、ドミニカ、ポルトガルが撤退したのに続き、今年はルーマニア、ウクライナ、ポーランドが撤兵を決定している。  

 サマワで「自衛隊の警備」を担当してきたオランダ軍も3月中に撤退する。当初は、オランダ軍に替わってイギリス軍が「自衛隊の警備」を引き継ぐ予定だった。だが、サマワ現地の「根強い反英米感情」に配慮して、日本政府はオーストラリア政府に軍の増派を依頼。450人のオーストラリア軍が自衛隊の警備に当たることになった。  

 サマワ自衛隊を取り巻く治安情勢も、今年に入り急速に悪化している。サマワの警察当局は2月15日、自衛隊宿営地への攻撃を計画していたシリア人とイラク人を拘束したと発表した。武装グループと警察との銃撃戦や検問所を狙った発砲事件も相次いでいる。1月29日には、「自衛隊に雇われている地元住民を殺害する」という脅迫ビラも宿営地付近で見つかった。とても「人道援助」など行えるような状況ではない。他国の軍隊に守ってもらってまで自衛隊がサマワに居続ける必要など何もないのだ。  

 スマトラ沖地震と大津波によって22万人を超える犠牲者を出した被災地域では、まだ多くの人々が人道援助を必要としている。こちらに対しては日本政府は、派遣した自衛隊部隊を3月中旬には完全撤退させる方針を明らかにしている。スマトラ地震被災地からではなく、イラク・サマワからこそ自衛隊部隊を撤退させるべきだ。


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http://www.bund.org/editorial/20050315-1.htm

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