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□米国は如何にしてイラクのシーア派を制圧したか? チャラビは失脚していない [ML アラブの声]
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米国は如何にしてイラクのシーア派を制圧したか? チャラビは失脚していない
米国とイランやイラクのシーア派との関係は分かりにくい。19日付けのイラク・パトロールは、ロンドン在住の愛国者で精緻な分析で知られる著述家ムハンマド・オベイディー氏のネオコンの宗教政策に関する小論を掲載した。
ネオコンの源流であるレオ・シュトラウス( ドイツ出身で、ナチスの弾圧を逃れて米国に渡った亡命ユダヤ人)は
宗教に関して次のように弟子たちに語っている。「為政者自身は宗教に縛られてはならず、人々を騙すのに宗教を利用しなければならない。よって為政者に対して如何なる場合にも蔑視しか抱くことがない大衆を支配しようとするなら政教一致政策の採用が不可欠だ」
ブッシュが大統領に就任し、過激な右派(ネオコン)が米国当局の政治的・軍事的決定権を握って以来、彼らは特にアラブ・イスラム世界の為政者たちに、民衆のためでなく民衆を支配するために、イスラムという宗教を利用するよう働きかけてきた。
米国の過激派右派エリートの大部分は、彼らの指南役であったシュトラウス自身がそうであるように、敬虔な宗教心なぞ持ち合わせていないが、「宗教は体制が民衆を管理する有効な手段」とする政策は採用した。また過激右派は、「宗教は社会の結束を固める糊のようなもの」とのシュトラウスの主張を信奉する。彼らは宗教が日常生活においてより大きな役割を演じていることを認める故、宗教と国家の分離には反対である。理由は、彼らはそれ無くしては管理が出来なくなる民衆に課す倫理法として利用するために、宗教は必須であると見なしているからだ。
過激派ネオコンは、宗教は民衆を管理するために民衆を麻痺させる道具として利用しなければならないと信じている。これに関連して、シュトラウスとその一派が政治体制は、外部からの脅威に対して団結した時にのみ安定した体制となり、外部脅威が無ければ何か一つでもでっち上げなければならないと信じていることは不思議ではない。これこそ正に米国の過激派エリートが実行してきたことだ。9.11事件から始まりアフガニスタンとイラクの占領、、、まだまだこれからも続くだろう。
敵対的外交政策に加えて、彼ら過激派エリートは戦争の継続を信奉しているのであって、平和の継続ではない。現在この政策を牽引しているのは、軍事力で米国が支配する新世界体制の唱道者、ネオコンの後見人のポール・ウォルフォウィッツだ。事実彼らは決して民主主義もリベラリズムも信じておらず、それらを口実にして世界を侵略しているのだ。
占領直後のイラクに、特に米占領軍が南部のナジャフを制圧した時のイラクに戻ろう。当時の米軍にとって緊急の任務は、CIAの将校連の協力を得て、アリー・シスターニが頂点に立つ当地のシーア派権威に中立的立場を採らせ、その後シーア派の大衆を支配するために利用することであった。事態は米国当局が願った通りに進展、イラン人のシスターニは、占領軍への抵抗を禁じるファトワー(教令)を発布することで、アラブ人シーア派の感情を制御することに成功した。これは占領軍にプラスに作用しただけでなく、シスターニの要請に基づき、彼自身が指定した日時に選挙を実施することをブレマー総督のCPAが承認したことで、シスターニにも有利に作用した。
しかし、宗教(今回の場合はシーア派イスラム)を利用する、米国の過激な右派が準備した計画を進めるために、彼らはアハマド・チャラビに、彼自身がその典型であるが、宗教にいささかも関心を持たない世俗的シーア派集団を組織するよう発令した。それでは米国当局によってチャラビに与えられた役割は何であったか?
チャラビはCIAが、彼がイランに機密情報を伝えたとの容疑で毎月の手当て(34万ドル)支給を打ち切った時に、米国当局に見捨てられたと言うものが居るかも知れない。だがチャラビは米当局内の大方の過激派幹部連と非常に密接な関係を有していることが知られている。その上過激派指導者の一人に彼は訓練を受けているのだ。チャラビがメディアで見聞きしたように権力を喪失したことは、実は新たな任務を実行する目的で、彼らによって注意深く練られた計画かも知れないのだ。新任務とは、これまでのところうまく行っていると見られる宗教問題で彼を利用することを通じて、占領の次段階における占領軍の治安安定に関わるものだ。
この計画を実行するために米国当局は、チャラビが持つイラン人と、またシスターニから直接に指令を受けるハキーム(イスラム革命最高峰議会代表)やイブラヒーム・ジャーファリー(ダーワ党党首)などシーア派政党の指導者たちとの密接な関係を利用して、彼の新たなシーア派同盟者をシーア派ペルシャ(イラン)人権威との接触に使った。
アラブのシーア派大衆が、米国の過激右派の筋書き通りに、思考を麻痺させ、意のままに操られるのは不思議ではない。ディック・チェイニー副大統領やラムズフェルド国防長官がシスターニを支持し、ライス国務長官がイタリアのラ・リブリカ紙上で述べた「シスターには重要な役割を演じたし、将来もこの役割は続く」との声明は、アラブ人シーア派を抑え込み、ペルシャのシーア派権威や世俗的、非世俗的なシーア派政党指導者が演じた役割の重要性を確認するものである。
シスターニは、悪辣な米国の軍事・外交政策に基づく米国の計画を、少なくとも現在までは、成功裏に実行してきた。
それでは如何にしてイランはシスターニとチャラビにこの米国の計画の実行を許可したのか?近く発表する小論で、イラク占領前後の米国とイランの隠された関係を明らかにしよう。
http://www.iraqpatrol.com/php/index.php?showtopic=7904
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【記事見出し】
*シャロン:エルサレムは古代からユダヤ人の首都、(パレスチナ人との)分割は絶対無い
*エジプト議会、中絶容認議案を認めず
*エジプトのカイロ大学前で最大規模のムバ−ラク大統領打倒大衆デモ
*イラクの米軍、北部のタルアファルを封鎖、空爆
*イスラエル史上初、大物ラビが収賄、個人利益のための宗教的地位利用で事情聴取
*アラブで最著名歌手オンム・クルスームがナセル元大統領の承知の下エジプト著名作家ムスタファー・アミーンと11年間結婚していた
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アラブの声ML 齊藤力二朗
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