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【ワシントン平田崇浩】日米の外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)が19日午前(日本時間20日未明)、米国務省で開かれ、アジア太平洋地域を中心とした同盟協力を強化する「共通戦略目標」で合意、文書にまとめて共同発表した。地域の戦略目標として北朝鮮の脅威を前面に押し出し抑止力を重視する姿勢を示したほか、2プラス2の発表文書では初めて台湾海峡問題に言及し、中国と台湾の双方に慎重な対応を求めた。
2プラス2の終了後、町村信孝外相と大野功統防衛庁長官、ライス国務長官、ラムズフェルド国防長官がそろって記者会見した。この戦略合意により(1)東アジアでは北朝鮮などの不安定要因への共同対処(2)紛争後の後方支援を中心とした世界規模の対米協力−−で自衛隊と米軍の一体化が進むことになる。今後の役割分担協議を通じ日米防衛指針(ガイドライン)の見直しも進められる。
北朝鮮の関連では「朝鮮半島の平和的統一を支持する」ことを明記。核兵器・弾道ミサイルの開発や不法行為、日本人拉致事件などの北朝鮮問題を列挙したうえで、平和的解決を追求することを盛り込んだ。台湾海峡問題については「対話を通じた平和的解決を促す」ことを確認。ただ、中国とは「協力関係を発展させる」ことも強調し、地域の脅威とみなした北朝鮮の扱いとは一線を画した。
世界における戦略目標としては、自衛隊のイラク派遣やスマトラ沖大地震の被災地支援などで積み重ねた日米協力の実績を基礎に、国際テロや大量破壊兵器拡散の防止、国際平和協力活動などで同盟協力を世界に広げる姿勢を打ち出した。日本の国連安全保障理事会常任理事国入りも盛り込んだ。
これらの戦略目標に沿って在日米軍の再編協議を加速する方針とともに、「沖縄を含む地元の負担を軽減する」として日米地位協定の運用改善や日米特別行動委員会(SACO)最終報告の着実な実施を強調。在日米軍駐留経費負担(思いやり予算)の特別協定が06年3月で期限切れとなることから、日本側負担を「適切な水準」で続けるため改定協議を開始することも共同発表に明記した。
■2プラス2共同発表の骨子■
《日米協力の成果》
・アフガニスタン、イラク、津波支援など
・ミサイル防衛(MD)をさらに前進
《日米の共通戦略目標》
・地域=日本の安全、地域の安定▽朝鮮半島の平和的統一▽北朝鮮問題の平和的解決▽中国と協力関係発展▽台湾海峡問題の平和的解決
・世界=民主主義など基本的価値推進▽国際平和協力活動▽大量破壊兵器不拡散、テロ防止・根絶▽日本の国連安保理常任理事国入り
《日米安保・防衛協力の強化》
・自衛隊と米軍の役割・任務・能力の検討
・在日米軍の再編協議を強化(抑止力維持と地元負担軽減)
・地位協定の運用改善、日米特別行動委員会(SACO)最終報告の着実な実施
・思いやり予算の特別協定改定へ協議開始
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/america/news/20050220k0000m010133000c.html