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(回答先: 外野さまへ 参考になりましたら幸いです 投稿者 kamenoko 日時 2005 年 2 月 19 日 16:53:48)
kamenokoさん 貴重な資料をありがとうございます。
僕は死亡者リストが偽物の疑いがあると言っていたのではなく、そのリストが性質上、本当に全死亡者(ガス室がもしあったのであればその死亡者も含め)をカバーしていた種類のものであるのか、『ニュルンベルク:消えざる犯罪』エルンスト・ツンデル(記)で提示された記述のみではわからないと疑義を呈していたにすぎません。
また、全死亡者を網羅するリストということであれば、エルンスト・ツンデルのそっけない数行の記述は不自然でもあるという感を抱いたにすぎません。
ガス室に関していえば、ナチスは証拠隠滅のためにガス室の爆破までしており、その「事実」は、ガス室の詳細な死亡者リストなどを作成する動機もまた必要性もナチスにはなかったことをうかがわせるものであると考えます。
あるいは大量の銃殺(おこなわれたといわれている)においても同様です。
ご紹介の記事中の、リストの死因の項をみると、ここにある死亡者の死因はすべて収容所の医師が判定をくだしたものであると思われます(しかし、死因に「栄養失調死」がありませんね)。また、「不審な」死(ガス殺や銃殺でなくても、殴打などによる虐待死でも)などはここには載っていないことを考えれば、やはり限定的なものである可能性も排除できないというのが僕の抱く印象です。
ところで、このような収容者のリストに関連して、一つ僕が修正論者に対して抱いている疑問があります。
それは、収容所に入れられた人々を仮にずっと生存させていく計画であったとしたら(でないとしたら、栄養失調死であろうが、そういう環境における病死であろうが過労死であろうが、最終的には「予想された殺人」であり、「ホロコースト」に違いはありません)、数百万人にのぼる人間を(生まれて間もない赤ちゃんから、老人、また病者まで含む)ドイツがどうやって養っていけたのでしょうか。この点では、修正論者は収容者の総数の問題(実際は少数だった?)にしているのでしょうか。
この大枠の問題の前では、ガス室は単なる効率の問題でしかなくなります。
現在のドイツには 7〜800万人の移民がいるとされています。これは戦後のドイツの反省からの他民族救済行為の結果です。それらの移民はある程度は労働力という側面もあるとはいえ、国家財政の危機の問題にまでなっていることは確かなのです。この移民の問題は、就業という問題でネオナチの若者を増やしている原因にもなっています。
仮に、この 7〜800万人を今全部収容所を作って隔離した場合、ドイツは彼らを養っていけるでしょうか。況や、半世紀前の戦時をや、です。無理ですし、戦時にそんな馬鹿げたことをする必要性も見出せません。
『ガス室がなかったから「ホロコースト」はなかった』というのはその意味では詭弁の類に属します。また、ガス室は「ホロコースト」の象徴とはなりえても、必要不可欠なものではなかったともいえます。
ガス室での死と、「企みでの自然死による絶滅」と、後世でははたしてどちらが残虐であったという認識を与えるのか、僕はむずかしいとさえ思います。
ともあれ、とても参考になりました。本当にありがとうございます。
前に記しましたが、インターネットが次のもののツールとなればよいですね。
「秘密の政府──べーコンの冷徹な論理によれば全ての政府が秘密なのだが──は、秘密にあずかる人々を除いた社会の全員を疎外し、一般人の人生を支配する状況について一切本当の理解を得させないようにするものなのだ。陰謀論とは、幾らかの理解をこちら側に取り戻すための、わずかな数の人たちによる試みなのである」(『超陰謀』ジョナサン・バンキン著)