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(回答先: 「シリアの仕業」と大合唱 市民の脳裏に内戦の悪夢 共同 投稿者 倉田佳典 日時 2005 年 2 月 16 日 19:14:18)
02/16 18:57 勢い増す反シリア陣営 レバノン、議会選へ緊迫
レバノンの首都ベイルートで十四日起きたハリリ前首相爆殺テロ
を機に、同国に強い影響力を持つ隣国シリアが事件に関与したとの
主張が勢いを増している。一万五千人ものシリア軍部隊が駐留して
国政を左右し、〓(始めダブルミニュート)とらわれの国家〓(終
わりダブルミニュート)と呼ばれるレバノンだが、五月に予定され
る国民議会選挙で反シリア陣営が躍進、シリア軍の撤退につながる
との見方も出てきた。
一方、ラフード大統領、カラミ首相ら親シリア派が要職を占める
レバノン政府にとって、治安悪化は「選挙延期の十分な口実になる
」(地元記者)。両国をめぐる情勢は、シリアへの圧力を強める米
国の思惑も絡み、選挙を予定通り実施するかどうかを焦点に緊迫の
度を増している。
「これは巨大地震だ。今後起こることを封じ込めるのは難しいだ
ろう」。テロ当日、いち早くベイルートに乗り込んできたシリアの
ハダム副大統領はこう述べ、シリアが事態をいかに重大視している
かを示した。
レバノン英字紙デーリー・スターは十五日付の社説で「地獄の底
へのがけっぷち」との見出しを掲げた。一九九〇年の内戦終結後最
悪となったテロをきっかけに、宗教、宗派が入り組んだモザイク国
家が対立と流血の時代に逆戻りすることに強い危機感を示し、議会
選挙を何としても実施するよう訴えた。
内戦時代と異なるのは、レバノンの現在の政治対立は宗教より、
シリアに対する立場の違いによって生じていることだ。
野党、進歩社会党のジュンブラット党首は「シリアのテロリスト
政権が支える(ラフード)政権は、ハリリを消し去ることに成功し
た」と発言。反シリア陣営の主張はテロを受けて一段と声高になっ
た。
ハリリ氏の遺族は、シリアに支えられた政府による葬儀は「断固
拒否する」と強調。戦後復興の立役者とされる同氏の写真は街角に
あふれ、その死を悼む思いが反シリア感情と混然一体となりつつあ
る。
ハリリ氏は昨年十月、シリアの後押しを受けて任期を三年延長す
る憲法改正を実施したラフード大統領と対立の末、首相を辞任した
。大実業家のハリリ氏は、莫大(ばくだい)な投資をしているシリ
アとの関係を決定的に悪化させることは慎重に避けつつも、ジュン
ブラット氏らに接近、議会選挙後の首相返り咲きを狙っていた。
議会第二の勢力を率いるハリリ氏の影響力と所有する大手メディ
ア、豊富な資金を得て、反シリア陣営は勢いづいた。しかし、この
ことがハリリ氏暗殺につながったとみる向きが多い。
「シリアに対する信任投票」といわれる国民議会選挙。議会は現
在、親シリア勢力の議席が半数をやや上回るとされる。しかしベイ
ルートの観測筋は「今の情勢なら、反シリア陣営が七割前後に躍進
しそうだ」と指摘した。(ベイルート共同=小熊宏尚)
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