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爆弾?弾頭?5個超?…北朝鮮の核兵器、実態はナゾ
【ソウル=浅野好春】北朝鮮は10日の外務省声明を通じ、「自衛のために核兵器を製造した」と表明、核保有を公式に宣言した。
米韓の軍事当局などは5個以上の核兵器製造に必要なプルトニウムを確保し、核兵器に転用したと見ている。また、「核兵器庫を増やす」と核開発加速をにおわせたが、現状でも年間のプルトニウム生産量は、核兵器1個分に相当する。
今月4日発刊の韓国国防白書2004年度版は、北朝鮮の核開発状況について「1992年5月の国際原子力機関(IAEA)の査察以前に抽出した約10―14キロ・グラムの兵器級プルトニウムで1、2個の核兵器を製造した可能性がある」と推定した。
これに加え、2002年12月の寧辺(ヨンビョン)核関連施設の凍結解除、再稼働により、5000キロ・ワットの実験用原子炉から取り出した8000本の使用済み核燃料棒を再処理した結果、2003年半ばごろまでに核兵器4―6個以上分のプルトニウムを抽出したと見られている。
IAEAのエルバラダイ事務局長も2004年12月6日付の米紙ニューヨーク・タイムズとのインタビューで同様の見方を示した。北朝鮮は合わせて5個以上の核兵器を保有している可能性が強い。北朝鮮が今回、核保有を宣言したのはプルトニウムによる開発を指していると見られる。
さらに、2004年1月訪朝した米ロスアラモス研究所のヘッカー元所長は米上院で、北朝鮮が燃料棒再処理を続けた場合、核兵器1個分に当たる年間6キロ・グラムのプルトニウムを製造出来ると証言している。
しかし、北朝鮮はこれまで、核実験を行っていない。核兵器が、単なる「核爆発装置」レベルなのか、核爆弾を作ったのか、極めて高度な技術水準が要求される弾道ミサイル用の核弾頭を完成させたのかは不明だ。専門家の中には、すでに弾道ミサイル「ノドン」への搭載も可能になったとの指摘もあるが、未確認だ。
さらに、高濃縮ウランに関しては、北朝鮮は2002年10月に訪朝したケリー米国務次官補に対し、開発の事実をいったん認めたものの、その後は一転して否定を続けている。
だが、最近の米紙報道によれば、北朝鮮はリビアに核兵器の原料となる加工ウランを輸出していたことが米政府の分析で判明、高濃縮ウランによる核開発の存在は、確実視されている。
(2005/2/11/03:02 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20050211it01.htm