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(回答先: イラク議会選:シーア派が大勝の勢い (毎日新聞) 投稿者 彗星 日時 2005 年 1 月 31 日 13:09:06)
02/01 16:56 シーア派台頭に危機感 スンニ派支配のアラブ諸国
一月三十日に実施されたイラク国民議会選挙で、イスラム教シー
ア派の勝利が確実な情勢だ。旧フセイン政権下でスンニ派が実権を
握っていたイラクで、今後は選挙の洗礼を受けたシーア派が台頭し
て政治を主導することになり、支配層をスンニ派が占める周辺アラ
ブ諸国は危機感を募らせている。
「シーア派の三日月地帯ができてしまう」。ヨルダンのアブドラ
国王は昨年末、米紙でこんな懸念を吐露した。
シーア派聖職者が支配する地域大国イランの影響力が、イラクで
台頭するシーア派を通して、ペルシャ湾岸からレバノンに至るシー
ア派地域に拡大していくことへの懸念だ。
絶対的な権力を握るアブドラ国王は、選挙後のイラクを、イラン
の正式名称「イラン・イスラム共和国」になぞらえて「イラク・イ
スラム共和国」と呼んだ。レバノン紙編集者は「アラブ諸国の首脳
が(シーア派の影響力拡大について)こんなに露骨で危険な言葉を
使ったのは初めて」と指摘した。
シーア派が人口の三分の二以上を占めるバーレーンでは来年、下
院選挙が実施される。二〇〇二年の下院選は、シーア派勢力がボイ
コットしたため、人口ではスンニ派を圧倒するシーア派の勢力は議
席に反映されなかった。しかし「イラクの動向は注視されており、
次回選挙はシーア派が躍進しそうだ」(現地外交筋)という。
石油大国サウジアラビアでは、スンニ派の中でもとりわけシーア
派に差別的なワッハーブ派であるサウド王家に対する不満が強い。
シーア派の人口は数%だが、大半が大油田地帯であるペルシャ湾岸
の東部州に集中している。同州の不安定化は国益上、極めて影響が
大きい。
シーア派台頭に道を開いたイラク国民議会選を受け、サウジはじ
め湾岸諸国で少数派のシーア派が権利拡大を求める声を強めるのは
必至だ。
湾岸カタールの政治アナリスト、ムハンマド・ミスフェル氏は、
イラク選挙後、各国のシーア派は「スンニ派に従属する立場を受け
入れないだろう」と述べ、周辺国のスンニ派支配体制が揺らぐ可能
性を示唆している。(カイロ共同=小熊宏尚)
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