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(回答先: Re: ろうそくの明かりで開票 停電日常化のイラク 投稿者 rand 日時 2005 年 1 月 31 日 10:11:18)
@イラク議会選:米、「実施」称賛に終始(毎日新聞)
ライス米国務長官は30日、米FOXテレビの番組でイラク選挙の投票状況について「予想以上に良いと誰もが考えるだろう」と高く評価した。また、ブッシュ大統領が「ものすごく勇気づけられて」おり、長官に「イラクの人々にとって偉大な日だ」と話したことを明らかにした。
選挙を前にしたブッシュ米大統領の政治的思惑は29日のラジオ演説に露骨なほど表れていた。その一つは「選挙が行われただけで成功」という認識だ。選挙実施をひたすら称賛した真意がここにあることは明白だ。米国は今後もこの論理を押し通すとみられる。
次は選挙後も米軍は撤退しないという方針だ。大統領は27日の米紙との会見で「(イラクの)指導的人物の大半は有志連合軍の必要性を理解している」と明言。ラジオ演説では「イラクに民主主義が根付く過程で米国の任務は続く」と指摘し、選挙後に撤兵を求められる可能性には全く言及しなかった。
ブッシュ大統領はまた、暫定政府のアラウィ首相に選挙後の移行政府も率いてほしいという願望を強くにじませた。もともと米中央情報局(CIA)と連携し、ブッシュ大統領とも電話で頻繁に協議しているアラウィ首相は、米国にとってアフガンで言えばカルザイ大統領にあたる人物だ。権力維持への期待は当然だろう。
しかし現実には、アラウィ首相が率いる「イラク人のリスト」は苦戦しており、シーア派宗教色の強い連合会派「統一イラク同盟」の台頭が有力視されている。
イラク駐在のネグロポンテ米大使は先週、「一枚岩的な単独党派が移行国民議会を牛耳ることはない」との見通しを米メディアに述べた。しかし、仮に「統一イラク同盟」を中心とする宗教色の強い移行政府が誕生し、ブッシュ政権の思惑を軽視して米軍の早期撤退などを要求すれば、摩擦が一気に強まり、治安情勢にも重大な悪影響を及ぼす可能性がある。【ワシントン中島哲夫】
◇政治プロセス進行を…日本政府
日本政府は、選挙が成功裏に終わり、年末に予定される正式政府の発足に向けての政治プロセスが着実に動き出すことを強く期待している。選挙を通じてイラク国内の宗教対立や部族間対立が深まり、正式政府の発足が遅れる事態になると、イラク南部サマワに派遣している陸上自衛隊の駐留再延長という問題が浮上してくるためだ。イラク派遣を継続している限り、小泉政権はリスクを抱えることになり、対米協力と両立させながら、12月までに無事帰還させたいのが政府の本音だ。
町村信孝外相は30日、民放2局の報道番組に出演し、移行国民議会選挙について「一つのステップであり、今後の一連の政治プロセスが着実に進むかどうかが重要だ」と述べた。自衛隊の撤退時期については「政治プロセスがどう動くかを常に見極めながら、一番しかるべきタイミングで撤退するということだ」と語った。
サマワはイスラム教シーア派の地域で、旧政権の残党や外国人武装勢力の活動は比較的穏やかだった。しかし、政治プロセスが順調に進まなければ、状況悪化は避けられない。外務省首脳は「選挙がうまくいけば政権に正統性が生まれる。そうすれば反米、反政府の過激派の行動は支持を失う」と、選挙の重要性を語った。
また、日本政府は選挙とともに、移行国民議会が担う憲法制定作業を重視している。「多数派のシーア派に権力が集中することなく、スンニ派やクルド人など少数派の意見をある程度満たし、イラクの多様性をうまく反映した憲法にしなければ国づくりは成功しない」(外務省幹部)と考えているためだ。
【前田英司】
毎日新聞 2005年1月31日 1時44分
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/america/news/20050131k0000m030117000c.html