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(回答先: ハリバートンが開発参加か イランの大規模ガス田 (共同通信社) 投稿者 外野 日時 2005 年 1 月 22 日 00:02:46)
ブッシュ米大統領就任演説 民主主義の価値観を前面に 世界史変える革命的野心も
【ワシントン=古森義久】二期目の政権を二十日にスタートさせた米国のブッシュ大統領は就任演説で「人間の自由の全世界への広がり」を外交政策の主目標に掲げ、民主主義の拡大こそが平和の確立になるという理念をくどいほど繰り返した。保守の鮮明な価値観を直線的に政策として推進する姿勢は国内政策にも反映されているが、特に大胆な対外政策は世界の歴史を変える革命的な野心をもうかがわせた。
大統領は就任演説で、「すべての国や文化において民主主義的な運動と制度の発展を求め、助けることこそ米国の政策だ」と明言した。米国は冷戦に勝利した後、民主主義の拡大を怠ったために米中枢同時テロの悲劇に見舞われたのだとして、暴力を生む憎しみと怒りの支配を破るのは「人間の自由の力という歴史の力だけだ」とまで述べた。世界的な民主主義の拡大こそ米国の安全にもつながるというわけだ。
米国の対外政策での民主主義拡大の指針は何もブッシュ政権に限らない。古くは第一次世界大戦前の民主党リベラルのウッドロー・ウィルソン大統領がそうだった。だが現ブッシュ大統領ほど力強く、必要ならば武力を使っても、という強固な構えには前例がない。
「個人の自由」という保守の価値観を政策そのものにする構えはブッシュ大統領の二期目の国内政策にも示された。
「公的年金の一部個人運営」や「税制の簡素化」はいずれも個人の自由の重視を起点とする「小さな政府」の発想である。だからブッシュ氏は歴代でも最も保守的な大統領とされ、「フランクリン・ルーズベルト大統領のリベラル的政策の集大成ニューディールの保守版的成果をもあげかねない」(メリーランド大の公共政策研究のアレン・シック教授)とも観測される。
四年前に司法の判断にまで頼る小差の勝利で当選したブッシュ氏は内政でも外交でもおずおずと前進するかにみえた。
だがその八カ月後に起きた未曾有のテロがブッシュ氏を断固かつ強固なリーダーに一変させたといえる。その基本姿勢が一貫した保守主義となったのは同氏の本来の信念の発露なのか衝撃が生んだ変異の対応なのか、原因の区分はできないにしても結果は明確となった。
ブッシュ大統領は自国の国益と安全をあくまで優先させ、批判者からは一国主義と評される強引な方法で対テロ戦争を進めイラクのフセイン政権を撃破した。その結果、アフガニスタンで民主的選挙が実施され、イラクでも同様の選挙が迫り、リビアは核兵器を放棄、パレスチナでも穏健派が指導権を握った。しかも米国大統領にとっても最重要な米国内部の安全が保たれてきた。その上での完全な再選だった。
大統領が今、二期目の船出に際し自由と民主主義の全世界への拡大という野心的政策を改めて宣言するのも以上のような要素に立つ自負からだろう。
イラク民主化が自由選挙の実施という形で成功し、民主主義の波が中東全域にも広がるとなれば、ブッシュ氏の保守主義対外戦略が世界史を変えることともなろう。
だが、この革命的な対外戦略は大胆かつ直線的であればあるほど抵抗が強く、挫折のリスクも高くなる。それでも大統領自身は多方面からの非難に全く揺るがずイラクでの戦争と平定と民主化を続けてきた軌跡が示すように、その種のリスクを十二分に覚悟の上で所定の路線を進もうとするだろう。だからこそ第二期ブッシュ政権が取り組む世界はさらなる激動が予測されるわけである
http://www.sankei.co.jp/news/morning/22int001.htm