ブッシュ米大統領　２期目就任式　「自由の拡大」強調へ

http://www.sankei.co.jp/news/morning/20int001.htm

　【ワシントン＝気仙英郎】ブッシュ米大統領二期目の就任式が、二十日午前十時（日本時間二十一日午前零時）から行われる。大統領は宣誓に続いて就任演説で、「自己責任に基づく自立した社会、自由の世界への拡大」を訴える方針だ。就任式を前に十八日から就任を祝うイベントが始まっており、史上空前の警備体制の中、ワシントンは祝賀ムードに包まれている。

　就任式典委員会によれば、就任式は連邦議会議事堂で行われ、海軍兵学校の生徒による合唱で始まる。祈りの後で、チェイニー副大統領、ブッシュ大統領の順番に宣誓する。そして、ブッシュ大統領が今後四年間の施政方針となる就任演説を行う。

　二十日午後二時からの恒例のパレードには数十万人の人出が予想されている。二〇〇一年の米中枢同時テロ後初の就任式ということで、ワシントンでは十八日から警官や兵士約一万三千人が投入され、厳戒態勢が敷かれている。

　就任式典の主要テーマは、「自由を祝い、兵士らをたたえよう」というものだ。対テロ戦争を戦う戦時下での就任式を強調し、イラクやアフガニスタンに駐留する兵士らをたたえるさまざまな催しが用意されている。

　ブッシュ大統領夫妻は十八日、イラクやアフガニスタンでの従軍経験者や戦死者の家族ら約七千人が参加した式典に出席した。

　大統領は「あなた方は今を生きるわれわれのためだけでなく、将来の世代のためにも米国を安全にするために戦っている。皆さんの犠牲が子や孫らが安全な世界で成長できることを可能にしている」と兵士らをたたえた。

　ブッシュ大統領は就任式を前に、米国の主要メディアのインタビューに相次いで応じ、「二期目を心待ちにしている。自由を世界に広げるのが私の役割であり、社会保障制度や税制、訴訟制度が抱える問題を解決することだ」と二期目への意欲を強調している。

　式典費用は、約四千万ドル（約四十億円）を超え過去最高額となる。共和党支持企業からの献金で賄われるが、費用がかかりすぎることへの批判もある。これに加えて、税金で賄われる千数百万ドルの警備費用がかかる見通しだ。

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