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西洋の子どもは「英雄」浦島が「怪物」竜王を退治する戦いを期待する。河合隼雄『昔話と日本人の心』p.18
http://www.asyura2.com/0502/war66/msg/1123.html
投稿者 たけ(tk) 日時 2005 年 2 月 05 日 19:19:29: SjhUwzSd1dsNg

(回答先: 欧米人は洗脳されているようだ。 投稿者 東京音頭 日時 2005 年 2 月 05 日 00:50:38)

こういう昔話(↓)で育てられた西洋人にとっては、自分達が英雄の一族であるためには、ナチスを悪魔に仕立てるが不可欠なのでしょう。

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河合隼雄『昔話と日本人の心』p.18

「見るなの座敷」という共通のモチーフをもちながら、今まで見てきたように、日本の昔話と西洋のそれとでは話の展開が大いに異なっている。特にハッピー・エンドとしての結婚という点に注目すると、このことは、わが国の昔話において、全体としてたとえばグリムの昔話などと比較すると相当に少ないことに、誰もが気づくであろう。

この点を端的に示しているエピソードを、ソ連の昔話研究家チストフが述べている。チストフは日本の昔話「浦島太郎」を孫に読んできかせてやった。浦島が訪れた竜宮城の美しさについての描写が続く間、チストフの孫がまったく興味を示さず、何か別のことを期待していることに気づいた。彼が孫に何を考えているのかを聞くと、「いつ、そいつと戦うの?」と孫は言った。つまり孫は「英雄」浦島が「怪物」竜王を退治する戦いを期待していたのである。

・・・

これと同様のことは、西ドイツの昔話研究者レーリヒも指摘しており、「日本の昔話ではほかならぬこの結合(魔法からの救済と求婚の成功)が欠けている場合が多いように思われます」と述べている。
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