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(回答先: 独大統領、イスラエル国会でホロコーストを改めて謝罪 (読売新聞) 投稿者 彗星 日時 2005 年 2 月 03 日 11:37:38)
ドイツという国の真相:「ひれ伏す」のも芸の内
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http://www.jca.apc.org/~altmedka/aus-28.html
『アウシュヴィッツの争点』
第3章:発言処罰法という「新たな野蛮」の裏の裏の背景
「権威に弱い独マスコミ」と、ドイツという国の真相
[中略]
「過去に目を閉ざすものは現在にも盲目になる」という、元西ドイツ大統領のヴァイツゼッカーが終戦四十周年の一九八五年におこなった演説のくだりは、日本でいささか過剰ぎみの感激をこめて語られている。だが、ドイツ特派員だった五島昭は、「ワイツゼッカー演説の評価」(毎日94・8・14)と題する「論説ノート」で、ワイツゼッカー自身のナチスドイツ軍兵士としての前歴への批判や、「戦後も、ヒトラー政権の外務次官の地位にあった父親の戦争責任裁判で弁護団助手をつとめた経緯があることなどから、同氏の演説の価値を疑問視する声は一部に根強くある」などという事実を紹介している。
その一方で、ヴァイツゼッカー演説を日本に紹介した朝日新聞記者の永井清彦自身が、著書『ヴァイツゼッカー演説の精神』のなかで、つぎのような興味深い事実を紹介している。
「ドイツのイスラエルへの態度について、シオニストではないあるユダヤ人哲学者は『イスラエルに名指しされるたびにドイツ人がひれ伏してしまう傾向』と指摘した」
永井はさらに、ユダヤ人とイスラエル国家にたいする補償の基本となった「イスラエル協定締結交渉の、裏側の事実関係に目を向ける。同時並行で、「マーシャル・プラン」などによる対外債務処理の交渉がおこなわれていたのだが、……
「イスラエルとの交渉と並行してロンドンで進行していた対外債務問題の交渉団長であるヘルマン・J・アプス(のちの連邦銀行総裁)に宛てた、一九五二年四月八日付けのアデナウアー[当時のドイツ首相]書簡」には、つぎの字句があった。
「ユダヤ人の、少なくとも有力者を宥めることに成功したら、対立が続いていく場合よりも、より大がかりな援助を期待しうるものと思う」
アデナウアーと対照される日本の元首相、吉田茂も、アメリカとの関係では「おめかけ外交」という批評がしきりだった。ときには「ひれ伏す」のも、芸の内なのである。
そんなことだから、日本という国にたいすると同様にドイツという国にたいしても、ぜひとも眉にツバをつけて観察の目をむけてほしいのである。
[後略]
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