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(回答先: Re: TEST 投稿者 朝霧 日時 2005 年 10 月 22 日 06:30:31)
少々関連があるかと思いまして
1960年代に世界中でもてはやされた「スポック博士の育児書」についての感想です。
私自身がまさにその育児書にのっとって育てられたので・・・
今のお母さんたちが育てられた時代に、今は忘れられているが、『スポック博士の育児書』が流行った。それは単に育児書として読まれただけでなく、母子手帳にも取り入れられ、育児の専門家の推奨する子育ての指針となったものである。その本では、子どもを甘やかして抱き癖をつけるのは良くないとされた。添い寝は良くない。乳離れを早くして母子分離を図った方が良いと考えられた。親と子の寝室は別にする、アメリカ流の子育てが導入された。その結果、抱擁する挨拶の習慣がない日本では、スキンシップがほとんどなくなるという結果になった。日本人はべたべたしすぎるという考えから、べたべたの甘えの礼賛から、甘えの否定へと傾いていった。
<中略>
スポック博士も土居健郎先生も時代の流れに合っただけなのではなかろうか。
こうして甘えさせない子育てが流行り、行き過ぎて、一部の人々は気づき、やはり昔ながらに夜は川の字になって寝るのが良く、ミルクよりも乳房との接触が大切であると小児科医が強調するようになった。けれども、自立を志向し、甘えを許さない態度は時代精神となって今も変わらない。しかし、スポック博士の考えが支配的だった当時は、子どもを抱かないで育てましたということが自慢の種になったこともあったことを心に留めておこう。
このような甘えを控えた子育ての時代に育てられた人たちは、自分が愛着すること、つまり、スキンシップを経験していないので、子どものスキンシップの要求を満たすことができないのである。だから、子どもの愛着不足に関連して、私たちは母親も被害者として、優しく受け入れる必要がある。母親を責めることなく、自分が経験していないことをしなければならない、その困難さを思いやりながら、私たちが母親の代わりになって、親も子どもも援助していかなければならない時代になっている。時には、母親は人に頼ることを恥としていて、教師やカウンセラーも回避していることがあるので、そのときはこちらが保護者として頑張らなければならないときがある。
そしてまた、カウンセラーである臨床心理士も母親への甘えの経験が不足していることがあることを忘れてはならない。スキンシップの不足した人たちが考えるアドバイスやカウンセリングも何かがかけていることがあるだろう。これもまた、大きな問題であるが、そういう時代を潜ってきたのだから避けられない問題である。
私たち臨床心理士はスポック博士の育児書が引き起こした問題の後始末をしていると思うことがある。
私はもろもろの事情で子供を授かっていませんが、人間の子供にだけはどうしても愛情を抱けない時期があったので、意識的に避けていた面もあります。
幼少時のスキンシップの欠如が全ての原因とは思いませんが、両親の愛情表現は平素でも少ない方でした。(精神的虐待も有りましたし)
『どうして私は子供をかわいいと思えないのだろう、赤ん坊が生まれたら虐待してしまうかもしれない』と言う恐怖をずっと抱えていましたが、自然界や宇宙を包み込む大きなエネルギーの存在を感じるようになってからは、徐々にその恐怖から開放されました。
知らない内に「インナーチャイルドの癒し」が起こったのかもしれません。
今では親も恨んでいません。むしろ愛情表現が不器用な人たちだと同情しています。
もしも私と同じ悩みを感じている方がいらっしゃったら、「いつかその苦しみから解放されるときが必ずくる」と伝えてあげたいです。