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艦艇乗組員の中でもエリートといわれる潜水艦乗組員の間にも大麻が蔓延していた
海上自衛隊第2潜水隊群(神奈川県横須賀市)所属の潜水艦乗組員6人を含む8人が、神奈川県警に大麻取締法違反(譲渡)などの疑いで26日までに逮捕された。潜水艦乗組員は、任務が厳しいことから海自隊員の中でも精神的に強い者が選ばれるエリートで、連帯感も強い。が、その厳しさや連帯感の強さが逆に薬物汚染を広める遠因にもなったようだ。
これまでに逮捕されたのは、潜水艦「うずしお」の海士長の男(22)、「やえしお」の2等海曹の男(34)ら海自隊員6人と、海士長の男の弟(20)ら2人の計8人。
調べでは、海士長の男は昨年12月ごろ、弟から無償で乾燥大麻を譲り受け、逮捕された潜水艦乗組員に譲り渡した。弟は居住する北海道内で自生する大麻を刈り取り、宅配便などで海士長の男に送っていたとみられている。中には、自宅マンションのベランダで大麻を栽培し、仲間などに譲渡していた乗組員も2人いた。
逮捕された乗組員は5隻にまたがるが、接点は同じ潜水艦や学校に所属していた時期があったとみられている。一般に海上自衛隊員は「同じ釜の飯を食った仲」と呼ばれるように“家族意識”が強いが、「とりわけ潜水艦乗組員は人数が少ないこぢんまりした集団で、厳しい環境にあるため、家族的な雰囲気。いわゆるアニキ、オヤジというように、人間関係が濃密。それだけに悪いのがいると周りも影響を受けやすい」とは軍事評論家の神浦元彰氏。
潜水艦は海中に潜行するため、狭い空間に長時間閉じ込められ、昼夜の別も分からなくなる。しかも、「1つのベッドを複数の乗組員が交代で使う」(神浦氏)ほど、艦内は非常に狭い。
さらに海自の潜水艦はディーゼルエンジンを動力源にしているため、「空気や水の使用も厳しく制限され、シュノーケルを使ってエンジンを動かしている間は、たびたび艦内の気圧が急激に変化して、慣れないと耳などが痛くなる」(専門誌「軍事研究」の大久保義信氏)。
潜水艦乗組員は精神的に強い者が選ばれるエリートとも言えるが、神浦氏は「こうした厳しい環境が背景の1つに考えられる」とみる。
また、逮捕者の階級には「海士長」が多いが、「これはいわば見習社員みたいなもの」(神浦氏)。「近年の不景気でその上の正社員の『曹』クラスの退職者が減り、なかなか昇進できないということも背景として考えられる」(同)という。
先の大久保氏は「“軍隊は社会の縮図”といわれるだけに、それだけ日本の社会が薬物に汚染されていることの表れではないか」とみている。
ZAKZAK 2005/09/26
http://www.zakzak.co.jp/top/2005_09/t2005092619.html