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http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20050625k0000m040148000c.html
便利さの一方で大量の食品を廃棄してきたコンビニエンスストア業界に、食品廃棄の無駄を見直す動きが本格化してきた。国内最大手のセブン−イレブン・ジャパン(東京)は25日から、弁当など調理済み商品の鮮度管理を、従来の1日3回から9回に細分化する方式を導入し、これまで最大で、消費期限の7時間前に廃棄していたのを改め、消費期限の2時間前に統一する。業界2位のローソンも、24時間営業の見直しなどで、廃棄量の削減を検討中。消費者からの「もったいない」という声でコンビニ業界が変わりつつある。【大迫麻記子】
調理済み商品は時間単位で管理しており、弁当のほか、おにぎりやサンドイッチ、サラダなど。
コンビニでは一般的に商品に表示されている「賞味」「消費」期限の2〜7時間程度前を「販売」期限とし、その販売期限が来た商品は棚から撤収している。セブン−イレブンの方針は、この販売期限を2時間前に統一するというものだ。
今回の見直しでどの程度、廃棄量が減るか、同社はその予測を明らかにしていないが、毎日新聞がある加盟店の午後2時の廃棄食品を調べたところ、仕入れた137点のうち15点。しかし、このうち消費期限2時間前の商品はおにぎり1個だけで、他14点は4〜7時間前。見直しで廃棄対象の9割の商品が“延命”することになる。
同様に「2〜7時間」前に撤収している大手コンビニのチェーン店主は「1割程度の減少になるのでは」と語る。
同社は「数年前から研究してきた。期限を延ばすことで棚に並ぶ商品が増えるため、実施に踏み切った」としている。
現在、全国には約4万店のコンビニ店がある。今回、改革案を打ち出したセブン−イレブンは約1万店のチェーン店を持つ業界最大手だ。また約8000店を抱える業界2位、ローソンの新浪剛史社長は毎日新聞のインタビューに「廃棄量の削減を真剣に考える時期だ」と明言、社として、ごみ減量化に本格的に取り組む姿勢を明確にしている。全国のコンビニ店の半分近くを占める業界の1、2位が相次いで廃棄量の削減を打ち出した意味は大きい。今後、業界としての流れになる可能性は高い。
コンビニエンスストアやスーパーなどから出る売れ残り商品は年間、約60万トン(03年度)。毎日300万人分の食事を捨てている計算になる。ローソンは廃棄した期限切れの食品は昨年で約400億円分としている。
大量に商品が廃棄される背景は、コンビニ業界が商品の欠品により、販売の機会を失うことに神経をとがらせるからだ。コンビニ本社・本部の中には具体的な廃棄量の目安までチェーン店に指示している例がある。
毎日新聞 2005年6月25日 3時00分