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(回答先: 青森県の介護給付費過去最高843億円で財政圧迫(2005/04/11) デーリー東北 投稿者 とっぽ 日時 2005 年 4 月 12 日 22:38:06)
国や、メディアの言うことに、騙されてはいけない。
国庫負担を1%増やし、3.9%にするだけで、介護費用の6割をまかなえる。
それをしないのは、なんでか。
政府にとって旨みのある、公共事業費として、銀行くれてやりとして、税金は、使いたいから。
介護保険「改正」七つの疑問
http://hodanren.doc-net.or.jp/news/teigen/050329.pdf
これでいいのか?介護保険 利用制限!負担増!
http://hodanren.doc-net.or.jp/kenkou/0504kaigo-pannfu.pdf
「財政審建議」等に盛られた介護保険制度見直しに反対します
http://hodanren.doc-net.or.jp/kenkou/index.html
介護保険制度の全般的見直しに向けて、2003年10月の社会保障審議会介護保険部会が「見直しの論点」を了承し、11月末に財政制度等審議会は「2004年度予算の編成等に関する建議」(以下「建議」)をとりまとめました。両者のこの間の議論は、国庫負担割合の引上げについては「聖域」として手をつけず、「持続可能な制度にするため」と称して、利用者負担の2〜3割負担化、ホテルコストの導入、食事サービスの保険外し等、介護給付費の削減と国民負担の引上げを基軸にすえたものです。これは、介護サービスの利用にさらに深刻な所得格差を持ち込むものです。
わが国の社会保障給付費のうち福祉関連給付費は2.9%(2000年度)で、ヨーロッパ諸国(9%〜23%)に比べ著しく低くなっています。2004年度予算の介護給付費(5兆4,500億円)は国民所得比で1.5%に過ぎず、介護給付費のうち国庫負担(1兆3,600億円)は国民所得比でわずかに0.38%です。国庫負担割合を国民所得の1%に引上げるだけで介護費用見込額(6兆1,300億円)の6割をまかなうことができます。
給付費の増大に対する施策としては、国民負担の引上げではなく、国庫負担割合の引上げによって制度の持続的安定を図るべきで、この点を今後の議論の柱とするよう最初に要望します。
1、低所得者の判定基準について
「建議」は、低所得者の判定基準は住民税によるだけでなく、年金収入、資産を加え、「負担軽減措置を行う対象者の範囲を、低収入で低資産の者に限定することが適当である」とし、「受給者の死後、残された資産により費用の回収する仕組みも検討すべきである」としました。
これは、憲法第25条の生存権の保障、戦後税制の根幹の一つである生計費非課税原則を否定するものであり、容認できません。
2、利用者負担の2〜3割への引上げ、被保険者の拡大について
「建議」は、「医療保険よりも負担率が低く、見直しが必要である」として、「利用者の自己負担率を2〜3割に引き上げ」を打ち出しました。
三井生命が行った「介護保険制度に関する意識調査」(2003年3月)の結果では、65歳以上世帯の保険料負担水準が「重い」との回答が70.0%に達し、前回調査(2002年3月 64.4%)を上回っています。支給限度額に対する利用割合が4割程度にとどまっている現状と併せ、この上さらに負担を課そうとする「建議」は、介護破壊の暴論と言わざるを得ません。
また、「見直しの論点」では、障害者施策の介護保険への統合、被保険者の範囲拡大を挙げているが、これも今指摘した現状の解決が先決であり、財源対策を理由とする安易な対象拡大は行うべきではありません。
3、ホテルコスト導入、食事給付外し等について
「見直しの論点」及び「建議」において、在宅と施設のバランスを踏まえ、施設へのホテルコスト導入、食事等を介護保険給付から外すことが打ち出されています。
施設入所者に対する食事の提供は、厚生労働省通知で「施設介護の一環として提供されるべきもの」と位置付けられており、摂食機能の維持、誤嚥性肺炎等の予防、治療食、食堂での実施による自立支援等々の多様な意義を持っており、健康人の日常の食事と同列に論じることはできません。また、一定額までの保険免責制度導入は論外です。
制度見直しに当たって必要なことは、区分支給限度額の撤廃あるいは引上げ、利用料負担の軽減、マンパワー及びサービス量の充実等を図り、在宅における十分なサービスを保障することです。
4、要支援区分の廃止について
「見直しの論点」では、要介護度が比較的低い層の利用増が顕著であること、介護認定の簡素化等を理由に、「要支援」区分の廃止を挙げています。
要介護状態になるステージをできるだけ遅らせるための介護予防と、要介護状態の改善・要介護度の悪化防止は、介護保険制度の本来の目的であり、介護予防効果が高いといわれる「要支援」を介護給付から外すべきではありません。期待される介護予防効果を実地に生かすための取り組みこそ必要です。
5、保険者機能の強化について
「見直しの論点」及び「建議」において、具体的には、「事業者の指定・指導監査の面で保険運営をコントロールする機能の確立」(「見直しの論点」)、「保険者機能の強化」(「建議」)が打ち出されています。
これは、「給付と負担に関して保険者責任を徹底」(「建議」)し、増大する費用負担の抑制を市町村単位で競わせることになりかねません。その結果として、保険者間における介護サービスの量及び質の格差が一層拡大することは明らかです。
市町村の財政安定を図るためには、国庫負担を引上げることこそ本来の道筋であり、また、介護療養型医療施設等の医療系サービスを介護給付から外す等の改善が図られるべきです。
さらに、保険者の機能・責任の強化として緊急な課題は、市町村が自ら居宅介護支援事業者や訪問介護事業者となり住民の介護保障に責任を発揮すること、保険給付に関する不服審査機関(介護保険審査会)及びサービス利用全体に係る苦情処理機関を市町村に設置すること、高齢者保健福祉計画により介護保険の法定給付以外の福祉・介護サービスの充実を図る等、地方自治法に基づき住民の福祉全般に責任を果たすことです。
日本のかたち―世界からみると
日本の社会保障の水準を比較してみましょう
http://hodanren.doc-net.or.jp/kenkou/graf/pages/35.html
社会保障給付費の水準は高いのでしょうか?
日本の社会保障給付費の水準は、世界からみてどうなっているのでしょうか。国内総生産(GDP)に占める社会保障給付費の割合を、ILO(国際労働機関)が定める基準にもとづき、「医療」「年金」「福祉他」とその合計について、比較してみました。
福祉先進国をいわれる北欧のスウェーデンやドイツ、フランスに対し、日本はかなり低い水準となっており、公的医療保険が未整備であるアメリカと同水準となっています。日本の水準は、ヨーロッパ諸国の3分の2、北欧諸国の2分の1であることがわかります。
今後求められるのは、国力にふさわしい社会保障を充実させることです。
国際比較すべきは「社会保障への還元率」
http://hodanren.doc-net.or.jp/kenkou/graf/pages/42.html
社会保障への大幅な還元を!
国民からみて、ほんとうの「負担と給付の公平」を考えるには、「支払った租税と社会保険料の総額のうち、社会保障給付としてどれだけ国民に還元されているのか」ということこそ、問われるべきです。租税負担(国と地方)と社会保険料負担の合計額から、国民に社会保障給付として、どれだけ還元されているのか見てみましょう。
スウェーデンが75.6%、ドイツ・イギリスで約59.0%なのに対し、日本は、41.6%と、先進国最低です。仮に、日本の還元率41.6%をドイツの58.6%並みに引き上げると、社会保障予算を31兆円も増額することができます。
いずれにしても、国民レベルの収支勘定である「社会保障への還元率」の大幅な引き上げを求めることは、国民の正当な要求です。
納めた税金が社会保障に使われる割合(=見返り率)の国際比較
(注)日本は1999年度、アメリカは1995年(暦年)、その他は1989年(暦年)。
(出所)社会保障審議会資料から作成
日本の高齢者は豊かになったのでしょうか?
http://hodanren.doc-net.or.jp/kenkou/graf/pages/22.html
高齢期の生活を支える年金は、どうなっているのでしょうか。
高齢期の生活を支えている年金が、実際に受け取っている年金月額がどのようになっているのでしょうか。その特徴は、厚生年金の分布が大きくばらついているのに対し、国民年金は非常に低い水準となっていることです。しかもその過半数が、“高齢者1人暮らし世帯の生活保護基準の9万円にも満たないレベル”だということです。これでは、政府のいるような「わが国の年金制度は成熟してきた」といえる状態にないことはだれの目にも明らかです。
男女別にみた年金月額の分布状況(%)
(出所)「平成11年度・年金白書」等から作成
18年間で6%引き下げられた
医療費への国庫負担率
政管健保で引き下げられた国庫負担率は、国民医療費全体でも引き下げられています。1980年からの国民医療費の負担構成を見てわかることは、国の国庫支出が18年間で30%から24%に6%引き下げられたことです。この6%は金額にして約1兆5千億円にあたります。
いっぽう家計からの支出は40%から45%へ5%引き上げられました。つまり私たちの窓口負担が増やされてきたのです。また事業主負担は1%減少し、地方自治体の負担は3%増えました。このことから、国と事業主の出し分を減らし、代わりに家計と自治体に負担させたことがわかります。
突出した日本の公共事業への支出
http://hodanren.doc-net.or.jp/kenkou/graf/pages/37.html
公共事業と社会保障の国庫支出割合を比べてみると・・・・
先進5カ国の政府が、公共事業と社会保障に対して、どれだけ国庫支出しているかを、国内総生産(GDP)に占める割合で比較してみましょう。
日本以外の4カ国が、平均で公共事業2.0%、社会保障7.7%であるのに対し、日本は公共事業6.0%、社会保障3.4%となっています。日本の公共事業は、4カ国平均の3倍、社会保障は2分の1という状態であることがわかります。公共事業が社会保障を上まわっている国は、日本以外にはありません。
政府のとってきたこの間の政策が、諸外国と比べて異常なものといわざるを得ません。ガソリン税などの道路特定財源は、無駄な道路建設を見直して、一定部分を社会保障に回すべきです。また、経済波及効果や雇用効果を考えたとき、公共事業より社会保障の方が高いといわれています。
本当に改革しなければならないことは、まさにこの逆立ちした財政支出の構造ではないでしょうか。