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在日コリアンの実態に迫った必読のレポ『コリアン世界の旅』 (講談社)で 著者の野村進氏は芸能界、スポーツ界における在日の存在を取材している。
在日と言えばネットで差別主義者が作ったと思われる在日認定のリストが出回っているのは多くの人々が知るところであるが、 野村氏のこのレポと照らしあわせてみると、それらがかなりのデタラメなものであることが分かる。
例えば、ビートたけしを在日としている怪しげなリストを私は見た事があるが、実際のところは彼が在日なのではなく、ビートたけしの祖母が朝鮮人なのである。いわゆるクオーターというやつである。これは彼がバイク事故以前に雑誌のインタビューであかしたものだという。
さらに戦後のヒロイン・美空ひばりが在日であるというのも正確ではなく、実際はその存在を抹消すらされている彼女の父親が朝鮮人というのが事実だという。
また在日の芸能人として有名なにしきのあきらにしても既に日本国籍であり、韓国系日本人というべき存在なのである。ちなみになぜにしきのあきらは人気絶頂の頃から既に自分で両親が在日であった(両親も今では日本国籍である)と公言しているため有名なのだという。
しかしにしきのあきらのように出生を公言するものは珍しい。なぜなら日本人の差別意識と同時にに在日の間にもこのような認識があるからだという。
『力道山と美空ひばりは在日であることを隠したからこそ日本で国民的英雄になれた』
そして実際、芸能プロも「朝鮮人とばれたらイメージダウン」とタレントを半ば強制的に帰化させ、あげくのはてには朝鮮人の親は「幼いときに死んだ」と言わせ、一切の朝鮮人同士の交流を遮断することすらあるというのだ。
だから我々の目には在日が毎日映っていてもそれは在日と認識されない、インビジブルな状態がずっと続いていると 野村氏は指摘する。
それは芸能界に限ったことではない。スポーツ界においても同様であるという。400勝投手金田、三千本安打の張本、日本プロ野球で不滅の金字塔の記録を打ち立てた二人は在日朝鮮人であるというのはあまりに有名な話だが、しかし誰も知らない見えない在日というのも多数プロスポーツに関わっているという。ある者は国籍を変更し、サッカー日本代表として日の丸を仰ぎ見、君が代を聞きながら国立のピッチにたっていることもあるとか。
ちなみに私自身が思うのはあるいは最近の格闘技ブームで「大和魂をみせる」と息巻いているかのような格闘家の中にも在日はかなりいるのではということだ。そもそも格闘技ブームの火付けでもあるK-1と密接な関係のある正道会館は極真空手からの分派であるが、その極真空手の創始者マス大山こそ、朝鮮半島出身者ながら戦後ただ一人日本刀を片手にマッカーサー暗殺を狙っていたとも言われる人物、そして日本の青少年に多大な影響を与え空手ブームを起した漫画『空手馬鹿一代』のモデル、まさに力道山と同じくインビジブルな在日の代表だからである。
現在の日本では空前の韓流ブームである。韓国語を習いたいという日本人も急増し、テレビでヨン様をみない日は無い。拉致問題での北朝鮮への厳しい世論はあっても在日Jリーガーであるアン・ヨンハのプレーに日本人サポーターも惜しみの無い拍手を送る時代になった。芸能界でもソニンという在日丸出しの芸名でも売れる時代になった。本書が出版された時とは状況も変化してきた。
しかし相変わらず一部の例外を除き、多くの在日の人々は未だにインビジブルな存在であることは間違いない。アレックスという名前があっても金なにがしというサッカー日本代表選手は見る事はできない。芸能人にも朝鮮名で登場する人間はほとんどいない。はたしてこのままなのであろうか。それとも状況は変化していくのだろうか。
ともかくも自らの出生を隠さねば生きていけない人々の存在とあるということは彼らが住む社会が健全とはいえないということでもある。在日の問題は日本に生きる全ての人へ投げかけられた問題である。
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