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建造物侵入:
ビラ配りで逮捕、都立高でも相次ぐ 警視庁
「ビラ配り」が住居侵入などの罪に問われる事件が続発している。卒業式シーズンを迎え、東京都内では「日の丸・君が代強制に反対」とのビラを配った男性が相次いで逮捕された。都教育委員会が「国旗掲揚、国歌斉唱」の厳格化を進めていることが背景にあり、男性らは「何の違法行為もしていない」と正当性を主張。一方、警視庁は「学校内から退去するよう求めても応じないため」と説明する。卒業生を置き去りにした「場外」での対立が続いている。
事件の舞台になっているのは、いずれも都立高校。昨春の板橋高校の卒業式では、元同校男性教諭が都教委の方針を報じた雑誌記事のコピーを配布し開式を遅らせたとして威力業務妨害罪で在宅起訴された。今月4日には野津田高校(町田市)で男性2人、8日には農産高校(葛飾区)で男性1人が、式の前に「日の丸・君が代の強制」に反対するビラを配ったとして、それぞれ建造物侵入容疑で逮捕された。
今年の2校で逮捕された3人は、取り調べに黙秘。その後釈放された。警視庁公安部はいずれも過激派活動家とみている。3人は釈放後にそれぞれ記者会見し、「予備校や塾もチラシを配布しているのに、私たちだけを逮捕するのは政治的・意図的なものとしか思えない」など主張した。
一方、警視庁幹部は「通報で駆けつけ、学校敷地内から退去するよう指導したが、応じないので逮捕した」と説明する。
都立高校の卒業式は11日にピークを迎えるが、過激派の機関紙は「3月卒業式闘争を全国で」と明記し、「逮捕されることも辞さない」と強調する関係者もいる。
ビラ配りをめぐっては、防衛庁官舎へのビラ配布が住居侵入罪に問われた事件で、東京地裁八王子支部が昨年12月、無罪判決を出した。
昨年12月には、葛飾区内のマンションに、共産党の「都議会報告」などのビラを配布した男性が逮捕された。住民が「迷惑だからやめろ」と抗議して通報したが、男性は「正当な政治活動」と住民らに説明していたという。
◇「厳格化」以降 続く緊張
「日の丸・君が代」に絡むビラ配りの背景には、03年10月に都教委が式典での「国旗掲揚と国歌斉唱」の厳格化を指導する通達を出したことがある。
都教委は昨春、「日の丸」に向かって起立し、「君が代」を斉唱する通達に従わなかった248人を戒告や減給などの懲戒処分とし、9人の再雇用を取り消した。昨年9月には起立・斉唱を生徒にも指導するよう都立高の校長らに指示した。
保護者の一部や教職員組合、市民団体などは「教育現場での強制反対」などのビラを校門前で配布し、この動きは現在もおさまっていない。一部の学校は、校長が警察に通報し、配布する側も弁護士に監視を依頼するなど、緊張状態が続いている。
毎日新聞 2005年3月11日 15時00分
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20050311k0000e040092000c.html