現在地 HOME > 政治・選挙8 > 704.html ★阿修羅♪ |
|
(回答先: 露全土 25万人集会 年金生活者ら恩典廃止に抗議 (産経新聞) 投稿者 愚民党 日時 2005 年 2 月 13 日 05:21:05)
「特典」廃止に抗議デモ拡大 軍人・若者も ロシア
--------------------------------------------------------------------------------
ロシアでは交通費や医療費の免除といった「特典」を廃止する政府方針に、国民の不満が噴き出しているが、抗議の動きは当初の年金生活者にとどまらず軍人や若者など幅広い層に広がりつつある。12日には、野党が全国統一抗議行動を展開。モスクワをはじめ全国約70の都市で大規模なデモが開かれた。プーチン政権にとっては、ウクライナで「親欧米」のユーシェンコ政権誕生を許したのに続く大きな失点となった。直ちに政権が揺らぐような段階ではないものの、有効な対策があるわけでもなく大統領にとって苦しい状態が続く。
内務省によると、12日の抗議行動には全国で約25万人が参加した。00年のプーチン政権発足以来、最大規模の反政府運動となった。モスクワでは正午(日本時間同日夕)から、レーニン像が立つ十月広場で抗議行動が行われ、4千人近くが集まった。共産党が中心となって組織したものだが、元来与党系だった「祖国」、リベラル系の「ヤブロコ」など他の政党も賛同し、参加したという。
会場の広場の周辺は多数の警官隊や特殊部隊が厳重な警備態勢を敷き、参加者は金属探知機のチェックを受けた。人々は口々に「プーチンよ、去れ」「100万人が路上に出れば政権は代わる」などと叫んだ。
今年1月の特典廃止を前に政府が力を入れたのは、もっぱら「特典の代わりに現金が支払われる」という宣伝だった。実際の手当支給についてはほとんどを財政基盤が貧弱な地方政府に「丸投げ」したため、十分な金額を受け取れない国民が続出する事態に陥った。政府の不手際は明らかで、「世論調査基金」の最近の調査によると、国民の24%が「近くで抗議行動があれば参加する用意がある」と答えた。
最初に不満を爆発させたのは、特典に依存する度合いの高い年金生活者が中心だった。しかし、ここにきて国家から優遇されてきた軍部にも不満が広がっている。
9日にはモスクワ市中心部で国防省職員約500人がデモを行い、「貧しい軍は国の恥だ」と訴えた。国防省労働組合によると、職員の平均賃金は月2千ルーブル(約8千円)で、02年から据え置かれたままだ。今回の特典廃止が、窮乏に追い打ちをかけている。
制服組は表立った批判を控えているものの、インタファクス通信によると、軍内部で独自に意識調査を行う動きが持ち上がった。その結果、職業軍人の8割以上が政府の方針に批判的であることが分かったという。高齢者や軍人は、プーチン政権の中核的な支持層だった。このため今回の特典廃止を「政権の自殺行為」(作家のルキヤネンコ氏)と見る向きもある。
ウクライナでの政権交代に触発された若者らは、インターネット上に「プーチン無しで行こう」というウェブサイトを立ち上げた。デモではウクライナ政変を象徴するオレンジ色のプラカードも見られる。一連の抗議行動は単なる不満の表明を超えて、政治的な色彩も帯びてきた。
政権内部でも「昨年のうちに議会やマスコミが問題点について議論を深めていれば、街頭で議論をする必要はなかった」(イラリオノフ大統領顧問)との指摘がある。与党勢力が7割以上の議会が機能せず、有力テレビも政府の統制下に置かれている現状が危機の本質だとの見方だ。
プーチン大統領の支持率は漸減傾向だ。「世論調査基金」によると大統領の仕事ぶりを肯定的に評価する割合は、昨年初めの大統領選の時期に5割近かったのが、今は3割をわずかに上回る程度となっている。
こうした事態を受けて政府は、年金や軍人給与の引き上げなどの対策を打ち出す一方、大統領府がメドベージェフ長官の下に分析チームを発足させた。デモの鎮圧に乗り出すなど強権的な手法は控え、政府と国民が意見交換をするテレビ番組を放映するなどソフトな対応策が検討されているという。国民の意見の表明の場が路上にしかない現状を改善する狙いだ。
(02/14 03:03)
http://www.asahi.com/international/update/0214/001.html