現在地 HOME > 日本の事件16 > 588.html ★阿修羅♪ |
|
(回答先: 鉄道事故と民営化の関係について考える(よろずもめごと論) 投稿者 子猫だまし 日時 2005 年 4 月 30 日 15:39:15)
子猫だましさん、初めまして、
確かにおっしゃる事は分かります。
他の私鉄でこのような事故は起こっていないのは私鉄の方がリスク管理を徹底しているからでしょう。
それと現場の人間に全ての責任を押し付ける官僚的な体質がJR西日本にはあると思います。
国鉄から民営化される過程で経営者と労働者の熾烈な闘いがあり、経営者が勝利した為に労働者に対する締め付けが極端になったのではないでしょうか?
労働組合を強くさせない為に徹底した職制の攻勢があるのでは?
元々官僚的だった組織が利潤追求の為に労働者の締め付けを極端にしたから今回の事故は起こったと思います。
経営陣の官僚的体質が改まるのであればともかく、それがそのままなのであれば利潤追求の要素が入っていた事が危険な事だったと考えます。
民営化一般が今回のような事故の原因なのではなく、官僚的な体質を残したまま民営化した事が問題を生んだと思うのです。
>鉄道事故と民営化の関係について考える(よろずもめごと論)
>http://www.asyura2.com/0502/nihon16/msg/587.html
>投稿者 子猫だまし 日時 2005 年 4 月 30 日 15:39:15: 2lgFySii.HL/g
>よろずもめごと論
>http://highjump.cocolog-nifty.com/highjump/
>2005.04.26
>鉄道事故と民営化の関係について考える
> JR福知山線で大変痛ましい事故が起きた。26日現在で73人もの方が亡くなられ>たと報じられている。
現時点では106人です。
> 決定的な原因は明らかでないが、運転士の資質の問題、スピードオーバー、ATSや脱>線防止ガイドの不備、置き石の可能性、緊急ブレーキによるものまで様々な可能性が挙>げられている。
ダイヤの遅れを取り戻そうというあせりが今回の事故の主要因ではないでしょうか?
遅れた場合にスピードを上げて遅れを取り戻す事が日常的に行われていたとの事です。
また、処罰もきついという事があせらせる原因となりました。
> おそらく複合的な要因であろうが、いずれにしても人災であり、運転士の落ち度がこ>のような大惨事に結びついてしまう異常な状態、フェイルセーフ(誤りがあっても重大>な結果に結びつかない仕組み)を欠いた状態で運行を行っていたJR西日本の責任は逃れ>得ないだろう。
遅れを取り戻させるという事が一番の問題でしょう。
> 具体的な要因とは別に、民営化によるコスト削減(利潤の追求)がこのような事故を>招いたのだという指摘があるが、この指摘には私は同意できない。
スピードを増して利便性を私鉄よりもよくするという目標が問題であったと思います。
コスト削減については安全装置や保守点検に手抜きがあったという事が指摘されています。トイレに行く時間も無いほどギリギリの人員でやっている事も問題でしょう。
--------------------------------------------------------------------------------
> 報道を注意深く聞いていると、(最初から「民営」である)私鉄はJRと比べるてはる>かにまともな安全対策を取っていることが分かる。
長年掛けて利潤追求をやってきたからでしょう。
JRのように短期間で利潤追求を目指してきた事が短絡的な方針に結びついたのではないでしょうか?
> 私鉄は人道的な観点から安全対策を取っているのだろうか。それだけではあるまい。
> ひとたび事故、特に今回のような重大な事故が起これば、人的な被害はもちろんのこ>と、鉄道を運営する企業にとって莫大な金銭的な損失とともに信用の失墜を招く。これ>は純粋に「コスト」としてみても許容できるものではない。あらかじめ安全対策を取っ>た方が遙かに低い支出で抑えることが出来る。
そういう考え方がJR西日本は希薄であったと思います。
それは不慣れな利潤追求を強いられた結果だとも言えます。
総合的な観点が育つ以前に事故が起きてしまったのです。
> 市場では社会的な信用も結果としてコストに反映する。社会的な信用を失っても倒産>することのない官僚組織と異なり、企業の存続にとって信用を損なうことは大きなリス>クなのである。
その通りです。
> すなわち、そもそもの民営である私鉄はまともな経営感覚を持っている(継続的な利>益を追求している)からこそ、しっかりとした安全対策を取っているのではないだろう>か。
その通りでしょう。
> 話がそれるが、さまざまな「民営化」議論で、民営化されると利潤追求で国民の利益>が失われるかのうような意見が散見される。競争がない市場であれば正論だが、少なく>とも適正な競争が行われている場においては、そのような考えは決めつけに過ぎない。
具体的な存在である国鉄は官僚的体質を残したまま民営化されてしまった為にこのような事故を引き起こしたのだと考えます。
民営化という急激な変化によって起こった事であり、民営自体が必ずしも危険をもたらすワケではないでしょう。
具体的な組織が民営化される事の是非について論じているのであり、民営一般の是非を論じているのではありません。
しかし、利潤追求がリスクを犯してでも追求される場合は市場においては多々ある事であり、逆に民間企業の方が国有よりも安全である保証は何もありません。
基本的には、官僚的ではなく、利潤追求をしなくてもいい国有鉄道の方が安全なはずなのです。
今回はJRが他の私鉄との競争に勝とうとして起こった面もある事を指摘しておきたいです。
つまり、国鉄は民営化する事によって他の私鉄と競争せざるを得なくなり、その競争の方法としてスピードアップ一辺倒で来た為に事故を起こしたという事なのです。
やはり、このような官僚的な体質を残したままの民営化はすべきでなかったと思います。
--------------------------------------------------------------------------------
> 今回の事故が私鉄ではなくJRで起こったのは「たまたま」なのかもしれない。
いえ、JRの体質で競争した事の結果です。
> しかし、報道で伝えられる私鉄とJRの安全対策の差を耳にすると、JRに残っているお>役所体質に遠因があるのではないかと思わざるを得ない。
そうです。
お役所体質を持ったままの慣れない利潤追求こそが最も危険でしょう。
考えた事も無い事をい考え始めたのですから。
失敗はつきものです。
> 犠牲となった方々の無念には言葉もない。
同感です。
せめて二度とこのような事故を起こさせないように働き掛ける事を持って弔いとしようではありませんか?
何故、このような事になってしまったのかの全体像を浮かび上がらせる努力を我々はすべきでしょう。
官僚が現場の運転手にスピードを出さざるを得ないような指導をしていた事が最大の問題でしょう。
これは民営化して他の私鉄と競争をしていたために生じた指導なのです。
全てを関連付けて考える必要があります。
民営化一般の話をしているワケではありません。
しかし、利潤追求は一般的に言ってコスト削減の圧力を生み
コスト削減の圧力は安全性の軽視につながる率が高いです。
官僚的組織のまま利潤追求する事が最も危険な事でしょう。