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福岡一家殺害で楊被告に死刑、王被告に無期
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20050124it04.htm
【遼陽(中国遼寧省)=伊藤彰浩、牧野田亨】2003年6月に起きた福岡市東区の衣料品販売業、松本真二郎さん(当時41歳)一家4人殺害事件で、中国公安当局から殺人罪などで起訴された元私立大留学生、楊寧(24)、元日本語学校生、王亮(22)両被告の判決公判が24日午前、遼寧省遼陽市の中級人民法院(日本の地裁に相当)で開かれた。
同法院は楊被告に死刑、王被告には「自首」を認定し無期懲役を言い渡した。この事件では日中両国で計3人が逮捕、起訴されたが、判決が出たのは初めて。
中国の裁判制度は2審制で、被告が控訴しない場合、上級法院の審理と承認を経て、刑が執行される。楊被告は控訴するが、王被告はしない方針。中級法院は「犯行は凶悪、残忍で、証拠は明白」とし、起訴された事実関係を認めた。王被告については、別の事件で身柄を拘束された際、一家殺害事件への関与を供述したことを「自首」と認め、「事件の解明に協力した」とした。また、両被告には、政治的権利のはく奪と財産の没収も言い渡された。
中国の刑事裁判で、外国人の傍聴が許可されるのは異例で判決公判も公開されないことが多い。中国側が今回、初公判や判決公判を公開したのは、来日中国人の犯罪増加などで、対中感情が悪化している日本の世論に配慮したとみられる。
判決によると、両被告は強盗殺人罪などに問われ、福岡地裁で公判中の元専門学校生、魏巍被告(25)と共謀、2003年6月20日午前0時過ぎ、強盗目的で松本さん宅に侵入。松本さんと妻の千加さん(当時40歳)、長男海君(同11歳)、長女ひなさん(同8歳)を相次いで殺害し、3万7000円などを奪った。
さらに、4人を博多湾に運び、重りを付けて海中に投げ込んだ。犯行後、王、楊両被告は中国に逃亡したが、中国公安当局が同8月、身柄を拘束し、殺人と強盗、窃盗の罪で起訴した。
(2005/1/24/13:47 読売新聞 無断転載禁止)
福岡一家4人殺害、2被告に死刑と無期懲役 中国で判決
http://www.asahi.com/national/update/0124/011.html
福岡市東区で03年6月、衣料品販売業、松本真二郎さん(当時41)の一家4人が殺害された事件で、中国で身柄を拘束され、殺人罪などに問われていた元私立大留学生の楊寧(24)、元日本語学校生の王亮(22)両被告に対し、中国・遼陽市の中級人民法院(日本の地裁に相当)は24日午前9時50分(日本時間同10時50分)、「凶悪で残虐な犯行」とする検察側の主張を認定し、楊被告に死刑、王被告に無期懲役の判決を言い渡した。同法院は、王被告については検察、弁護人双方の主張を認め「自首したことで、事件の解決に協力した」として量刑に差をつけた。
中国の刑事裁判は二審制で、同法院の判決に不服の場合は、判決の翌日から10日以内に高級人民法院(高裁に相当)に控訴することができる。楊被告は控訴する方針で、王被告は控訴しない。
事件発生から約1年半。日中両国の捜査協力を経て、この事件の3被告のうち2被告に司法判断が出た。共犯とされる元専門学校生の魏巍被告(25)は福岡地裁で公判中で、2月1日に検察側が求刑する予定。
この日の判決は楊、王両被告に政治的権利剥奪(はくだつ)と財産没収、罰金各2万8000元(約40万円)も命じた。
両被告とも昨年10月19日の初公判で、4人の殺害について起訴事実を大筋で認めた。検察側は「残虐な犯行で、日本にいる中国人留学生に悪い影響を与えた。また、中日友好の関係を損ねて遺憾だ」などと指摘したうえで、2人に対して「厳罰」を求めていた。王被告については、検察、弁護人とも「自首」を主張し、刑を軽くすべきだと訴えた。
初公判で楊被告は「強盗計画を持ちかけたのは自分だ。最初から殺人を考えていた」と述べた。王被告は傍聴席にいた遺族に向かってひざまずき謝罪した。ただ、殺害の状況を巡って、互いに責任を押しつけ合うような場面もあった。
この日の公判は初公判と同様、公開審理で日本のメディアにも傍聴席が5席割り振られた。遺族は傍聴に訪れなかった。
両被告は事件直後の03年6月24日、福岡空港から帰国。日中間で犯罪人を互いに引き渡す条約が結ばれていないため、捜査の難航が予想されたが、中国の公安当局は同年8月、両被告を拘束し、国外での殺人などの犯行について処罰できると定めた刑法の国外犯規定に基づいて昨年7月に起訴した。
魏被告は03年8月、別の傷害容疑で福岡県警に逮捕され、昨年1月、強盗殺人容疑で再逮捕された。一連の捜査では、日本の警察官、検察官が訪中し中国の捜査官による両被告の取り調べに立ち会う一方、中国の捜査員も来日し捜査に協力した。
福岡地裁は昨年11月の魏被告の公判で、中国の捜査当局が作成した楊、王両被告の調書を、「共犯」の調書としては日本で初めて証拠採用した。
◇
〈福岡市一家4人殺害事件〉 福岡地検の起訴状などによると、楊寧、王亮、魏巍の3被告は共謀のうえ、03年6月20日午前0時すぎ、福岡市東区の松本真二郎さん(当時41)宅に侵入し、妻千加さん(同40)と長男海君(同11)の首を絞めて殺害。長女ひなさん(同8)を人質に取って帰宅した松本さんの首を絞めて仮死状態にし、ひなさんも殺害した。現金約3万7000円と預金通帳などを奪い、車で4人を博多湾の岸壁に運んで海に沈め、松本さんを水死させたとされる。
〈中国の刑事裁判〉 二審制。検察が起訴後、各地の中級人民法院(日本の地裁に相当)が審理し、被告は弁護人を付けることができる。判決に不服の場合は、判決の翌日から10日以内に高級人民法院(高裁に相当)に控訴できる。殺人犯の量刑は死刑、無期懲役、10年以上の懲役とされる。
(01/24 13:44)