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(回答先: Re: ゆとり教育とエリート教育と 補遺 投稿者 memento mori 日時 2005 年 7 月 15 日 19:04:27)
もめんとのりさん、はじめまして。レスありがとうございます。
自分の考えを文にするのに、ものすごく時間がかかるため
遅くなってもうしわけありません。
恥ずかしながら自分は、狭い生活圏から事物を判断しやすい人間のようで
今回のこれにも多々反映されているかと思います。はじめにお詫び申しあ
げます。
三浦さんのはなしについてのレスの引用ありがとうございました。
私立中受験専門塾では、「私学でないと〜」「私学こそがカバーできる」と
父兄会で幾度か耳にしました。自分が卒業した私学は、卒業して年次が
たてばたつほど母校に強い愛着を抱かせる学校のようで、そこが、子どもを
私学へ駆り立てた出発点だったのですが、どうやら、そういう想いも
すべての私学には通用しないようです。逆に私立ゆえに煮え湯を飲まされる
ような経験も幾度かさせられました。それもあってか、現在自分のなかでは
私学幻想はだいぶ解けております。
恥ずかしながら、わが子は私立中の底辺校ですので、私学の全校に該当する
はなしではありませんが、子どもの学力に関係なく、多くの私学は先取り学習を
おこないます。これこそ、公立にはできない私学の特徴のひとつですが、中学
受験塾に通わせている時から痛感していたのですが、めめんともりさんも感じて
おられるように、大枚はたこうと、ヤル気のない子は、やはり、学力の伸びしろ
は少ないようです。塾のネームバリューで私学につっこんだとしても、勉強の
「方法」がわからない子たちに、私学ゆえに、公立の何倍もの速さで先取り
学習をしたり、レポートを頻繁に提出させたり、長時間の時間割は、親の印象は
いいのかもしれませんがが、当の子ども達は勉強の方法がわからないから、学力が
低迷しているのに、まずはじっくり自学自習の習慣を身につけたり、投げ出したく
なる気持ちを抑えて継続して勉強する習慣を身につけるいとまもなく、入学早々
先取り学習へ投入されるのです。そして学力不振が続けば、なまじ親にカネが
あるだけに塾だ家庭教師だとダブルスクールです。人生において十分自省する
時間や将来について考える時期は十代の特権の筈なのに、なにか優先順位が異なって
いるようにも思えるのです。うちの子供の学校だけかもしれませんが、授業中の
私語も多く、学級崩壊に近いようにも見えるのですが、風評を気にしてかそういう
姿は奥に隠されていますので、報道管制を敷いている独裁国家とたいした違いは
ないように見えます。
だから、お金がないからうちは私学へ通わせてあげられないと思われる方も
おられるかもしれませんが、私学がしあわせの青い鳥という幻想を持つのは
およしなさんなと、わたしは言いたいです。私学のリベラルで文科省にとらわれ
ずに大胆に教育するには、生徒たち自身に自学自習の喜びが身についている
ところぐらいではないのか?と思わずにいられません。わたしが、昼休み板で
投稿したとっぽさんのレスに子どもの好奇心や勉強の継続を習慣づけてあげる
ことのほうが大事で、それは親の年収との相対関係は薄いのでは?と書いたのも
上記の例に遭遇した結果です。
自分の住む県では公立高校の改革があり、学区が取り払われ、かつての学区の
トップ校は県内全域から受験が可能になりました。また、教師陣も私学に
対抗してというよりは、かつての栄光を取り戻すべくなのか、指導にもたいへん
な熱のいれようのようです。生徒もそれに一生懸命応えています。そういう姿を
みると公立も捨てたもんではないと思います。小学校では、にわかに百ます計算
と始業前の読書が脚光を浴び、読書タイムの最中は校内全体が静寂につつまれます。
さらにその前には6年生が下級生を指導して一緒に校内を清掃します。
授業にはいる前に、軽く運動(掃除)させてちょっと頭をつかわせて(百ます計算等)
さらに、朝食を食べたか排便は済ませたかまでみてくれるという、ものすごい気の
つかいようです。手抜きの実の親よりも親らしいことを先生は肩代わりしてくれて
いる印象です。
それでも高学年になると、「塾へ行かなくては」という親も多く見受けますが
何かこう塾に行かないといけないという強迫観念めいたものを感じないわけでは
ありません。たいへん驚いたことに、自分の子ども時代は対立していたと自分では
思っていた塾と学校の先生ですが、ここいらでは協力しています。
子ども達の通う複数の塾が申し合わせたかのようにすべて揃って、塾生の通う
学校の運動会や文化祭に塾の先生も顔をだすだけでなく、子どもが塾の先生を学校の
先生に紹介し、旧知の友人にばったり遭遇したかのようにたがいに談笑を始めるのです。
逆に国立の小中高のほうが、同じ税金で運営している割には、学費も私学より
ずっと格安のわりには充実した教育内容のように外部からはうかがえます。
通学制限もあるから、受験の段階で学校から遠い子ははねられるし、税金という
公金で運営しているがゆえに私学よりもずっと差別的だなと個人的には思います。