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○価値
価値は、均衡には関係しても、交換に関係するとは限らないでしょう。
価値は、あらゆる事象に生じうるのであり、分節・弁別しえた全ての差異に、見い出しうるのではないでしょうか。
交換そのものから離れた価値の均衡は、交換に関する均衡を不均衡に見せる隠れた力になるはずです。
価値が無制限な多様性を有するのであれば「共通限定」による統合は不可能、ということになるかもしれません。
にも関わらず価値を、あえて単一指向の価値観に統合しようとする場面では、上位とされる価値観によって他の価値観が否定されることにもなるでしょう。
しかしながら、純然たる価値として捉えられる価値に上下の階層は作りえないはずなのです。
ところがまた、仮令それが真理でも、価値の追求が相対的に自由(不制約)ということには成らないでしょう。
価値とは明確に区別された没目的的な制限条項によって、価値の客観的な実現(事実展開)は、明確に制約を受けることになるはずです。
そんな風に価値は、事実関係を事前的に司る体系によって、その必要に事象において抵触するような実際としての、或る場合の実現を止められうるのではないでしょうか。
だとすれば、これこそが制約する価値の原理であるとする、あらゆるそうした価値の原理そのものが、このことにより、それによって、じつのところ(つまりは1つの体系を除いて)制約されるかもしれないのです。