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V・E・フランクル『識られざる神』では…その2
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投稿者 のんちゃん 日時 2005 年 3 月 05 日 15:10:45: 9juBGLQjV7m06

(回答先: V・E・フランクル『識られざる神』では… 投稿者 のんちゃん 日時 2005 年 3 月 04 日 22:28:21)

------- (収容所での類型や定型を越えた多くの人間的事例を述べた後、フランクルは続けて語る/p.124〜)

 だから、人間の行動を一義的に決定するような定型などというものは全然存在しないのだ、と言ってよろしい。
したがってまた、同じ意味において、つまり道徳的な意味においては、種族などと言うものも全く存在しない、
……あるいは単に二つの「種族」のみが――すなわちまともな人間の種族とまともでない人間の種族との二つ
だけが――存在するのです。この二つの区別はあらゆる定型を対角線によって真ッ二つに分けています。生物
主義的な定型をも心理主義的な定型をも社会主義的な定型を、この区分は貫いております。そして人類が、
すべてのまともな人間たちはあらゆる種族を超え定型をも超えて互いに一体をなしているものだという統一意識に
達することが、ひたすら望ましいことなのです。そしてまた、かってユダヤ民族がこの世界に単神論を単一なる神の
教えとして贈ったと同様に、いつかはこの世界に単人論が、単一なる人類の教えとして与えられるであろうことが、
ひたすら望ましいことなのです。
 しかしわれわれは、このまともな人間が少数者であるということを、以前にもまして知っております。それは多分、
永遠に少数者であり、つねに敗残の憂目を見る少数者であります。とはいえ


-------以上はV・E・フランクル『識られざる神』 (実存分析と現代の諸問題)より 【これも傍点だらけ】


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