現在地 HOME > 国家破産39 > 913.html ★阿修羅♪ |
|
(回答先: 「村上龍”愛と幻想のファシズム”を生んだ時代背景=バブル時代の思い出」 (太陽に集いしもの) 投稿者 愚民党 日時 2005 年 4 月 04 日 13:47:17)
領域としての想像力:村上龍「半島を出よ」
http://oman.at.webry.info/200504/article_1.html
貧乏人であるが、村上龍の新作「半島を出よ」を憑かれたように読んだ。
面白い本は集中して読むことができる。
ブーメラン少年タテノとか毒ガエル毒虫を飼育している少年シノハラ。
おらはシノハラに自己投影してしまった。何故なら、自分のアパートにも蜘蛛とかゴキブリとかさまざまな虫が
うごめいているからである。
おのれの精液をゴキブリに舐めさせる実験を10年間やってきた。
このゴキブリを日本列島を占領している
在日米軍基地へ飛ばす想像力は、村上龍「半島を出よ」を読むまでは皆無だった。
「自分の精液を無駄にするな」と教えてくれたのは、高校をなんとか卒業して勤めた印刷会社の先輩であった。
おらはその先輩から印刷を学んだ。「音で刷れ」と教えてくれたのは、印刷会社の社長であった。
水とインク油が化学反応し版に着色する、それがブランケットというゴム版に着く、そこに紙が通り
シリンダーとブランケットが紙を圧する、それで紙にインクが付着し、印刷されるのである。
紙を送り出すのはエアーという空気である。水とインク油の化学反応が好いときは、いい音を出すのである。
きれいな印刷ができる。職人は徹底して細部にこだわる、神経はどこまでもデリケートになる。
細微な反応と手こそ職人の世界であろう。
タテノやシノハラ、イシハラに身を寄せ、倉庫で生活していたアンダーグランドの少年たちは、それぞれが
職人世界を持っていた。家族崩壊と社会崩壊の地獄めぐりをしてきた10代後半の少年を村上龍は信頼している
かのようだ。人間は家族が崩壊しても社会が崩壊しても動物的感覚を研ぎ澄まし生存するのである。
語り部がアンダーグランド少年のシーンになれば、救われないグチャグチャの世界である。読み手はそこで
日本の深部である地獄を経過する。そこにもはや近代はない。中世である。おらは自己象と崩壊したおのれの
部屋を鏡で見ているかのような自己嫌悪になってしまう。何故ならアンダーグランド少年と自分は同期化して
いるからである。
日本政府の対応や高麗遠征軍のシーンは語り部が近代的人間であるがゆえに、読んでいても理解できるのであるが
イシハラ倉庫のシーンは意味不明へと落下してしまう。恐るべきはおのれという日本人の深部という
ぐちゃぐちゃになった中世世界だからである。いま日本深部は地獄を体験しているからである。
ひとりも地獄ふたりも地獄、さんにんはマスメディアが形成している「日本ドーム」。
理念ある近代の経済世界を担っているのは高麗遠征軍であり、福岡市行政機構であり、
日本政府内閣危機管理センターでもある。それに内閣情報調査室。
そこに日本アンダーグランドが世界同時として進行している。
おそらく日本において近代の表層世界と反近代であるアンダーグランド世界という深部との分裂は
東欧社会主義が崩壊した1989年であろう。バブル経済の頂点が分裂を促進したのである。
表層と深部の分裂。80年代とは「愛と幻想のファシズム」
-----------------------------------------------------------------
(この小説は1984年1月から1986年3月まで「週刊現代」に連載され、1987年8月に単行本化、1990年8月に文庫本化されている。)
「愛と幻想のファシズム」の考察
http://www.geocities.jp/ookaminami/eva-fascism.html
------------------------------------------------------------------
人間には反経済という領域がある。それは想像力の領域でもある。
反経済は人間にとって必要不可欠でもある。
自分は最低貧乏人であるから、台所で大根の葉っぱを育てている。水を入れたガラスビンに葉っぱがついた
大根の切れ端を入れ育てている。大根は根っこであるから、水でも茎と葉っぱは成長する。
青い野菜も根を水のボトルに入れれば成長するのである。土が無くても水で野菜は栽培できるのである。
大根の葉っぱをそのつどもぎとり料理につかえる。生活の知恵であり、人間動物は地獄においても
生存するのである。
北朝鮮の飢餓はすでに日本深部においても胎動しているだろう。
自分が村上龍「半島を出よ」で驚嘆したシンプルな事実は北朝鮮が90年代から現在まで
東欧・ソ連邦社会主義経済の崩壊以後も生存してきたという強靭な動物的生存本能である。
経済が崩壊した国民的飢餓状態に打ち勝ってきたというど根性である。そして北朝鮮には占領軍が存在しない
独立国であるというシンプルな事実である。革命軍による国家を維持してきた体制とはいまなお革命戦争を
継続しているのであろうか? その動物的生命力はおそらく現在の日本国民よりも強靭であろう。
経済とは市場でもあるのだがその市場を形成するのは動物としての人間である。
90年代の日本はアメリカの為政者によって作為的にいじられてきた。
クリントン政権を誕生させたのは、アメリカUSAを支配しているユダヤ富豪であった。
偉大なる詐欺師としてのユダヤ資本ネットワークは、「日本の富、全てを奪え」と60年長期戦略を仕掛けて
きたのである。90年代日本経済をシンプルに総括すれば、ユダヤ戦略通りである。
「ホロコースト産業」を読めば90年代クリントン政権とユダヤ富豪による詐欺の世界的展開が理解できる。
詐欺の蜜月でもある。
金融庁を誕生させた省庁再編こそ、偉大なる詐欺師が日本の富を全て奪う路線であった。
日本の経済領域は今後ますますユダヤ資本によって占領されていくであろう。
そこで現出するのが反経済である。
日本深部からのエネルギーは反経済領域にまだ生存してるのか?
それとも反経済領域は皆無となっているのか? それが問われているのである。
そして地獄めぐりの徹底して孤立したおのれとは、どのような人間動物主体なのか?
家族崩壊と社会崩壊の地獄めぐりの過程は北朝鮮飢餓の地獄めぐりと同期化している。
これが極東の深部なのだ。日本の上部構造はユダヤ資本へとなびき、
下部構造はアンダーグランド経済へと転化している。
アンダーグランドとは情報化されない経済領域であり、それは反経済なのであろうか?
自民党とはすでに統一教会政党であり、公明党とは創価学会政党である。
現在の政権党はカルト宗教団体による政権党なのである。
韓国で反日運動を大々的に展開しているのは、統一教会と韓国創価学会である韓国SGIである。
日本においてはカルト政権党として極東緊張関係をつくりだし、韓国においては国民的な反日運動を
展開する、作為的に統一教会と創価学会は日本と韓国が憎悪するように緊張情勢を形成しているのである。
わざと複雑にさせ情勢を先駆的に先制的につくりだしているのである。
ユダヤ世界戦略と連動した90年代からのカルト・ウィルス戦略でもある。
日本の上部構造はすでに90年代からカルトによるウィルスが浸透しているのである。
検察・裁判所にもカルト・ウィルスは浸透している。
日本マスメディアにもカルト・ウィルスは80年代から浸透している。
極東情勢はカルト・ウィルスと詐欺によってつくられている。
マスメディアが報道する情勢に呑みこまれないためには、動物的知覚たる想像力が必要であると思う。
自分は村上龍「半島を出よ」は映画よりもすごいと思った。
読む行為の時間帯は反経済としてのおのれの時間でもある。そこでは自分が知らなかった人間が登場し
語り部として反経済の場所を教えてくれるのである。
おのれの想像力を刺激してくれる小説は身体と頭脳展開能力の回路を開いてくれる。集中した時間でもある。
ウィルスに汚染されたテレビをいくらみても頭脳の回路は開けない。
イシハラが言うようにテレビは「明るい笑い」によって、リアリティを知覚できる動物的感覚を剥奪するのである。
経済を追うためには反経済の集中した時間帯が必要なのであろう。
その反経済とは想像力の体現でもあり、今一度おのれの動物的知覚を復活させる行為でもある。
村上龍「半島を出よ」に俳優はいない。読者は俳優の媒介なしに人間を人物を言葉による想像領域において
立ちちあがらせているのである。作家の創造した言葉と読み手が読む言葉の双方向系でもある。
言葉を触媒としたダイレクトな現在進行形の時間帯でもある。
しかしプロローグに登場し物語の幕を切って落としたノブエは何処に行ったのであろうか?
経済人と反経済人がいる。
経済領域には反経済領域がある。
物語の福岡は港湾都市でもある。横浜も名古屋も神戸も港湾都市である。
港湾都市とは外国との流通でもあり、制度にはおさまらないエネルギーがある。
ゆえに港湾都市のアンダーグランドとは情報化されない領域がある。
情報化された領域と情報化されない領域これが動物としての人間社会でもある。
村上龍「半島を出よ」は情報化されない反経済領域を現出させ、情報化させ、政治経済のシュミレーションを
小説において展開したのであろう。
日本のリアリティは反経済とアンダーグランド領域に生息しているのか?
高麗遠征軍が壊滅してしまった以後の経済とは九州が独立するのであろうか?
貧乏人のおらは台所で大根の葉っぱを栽培するのみである。
(貧乏評論)
http://oman.at.webry.info/200504/article_1.html