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(回答先: 高裁もライブドア勝利 ニッポン放送買収成功へ (共同通信) 投稿者 愚民党 日時 2005 年 3 月 24 日 01:25:38)
“かやの外”ニッポン放送社員憤り
募る不安「頑張る」
東京高裁が、二十三日、ニッポン放送によるフジテレビへの新株予約権の発行差し止めを命じたことで、同放送がライブドアの子会社になる公算が大きくなった。ライブドアの堀江貴文社長(32)はいつもの笑顔は見せず、「妥当な判断」と淡々とした口調。同放送の亀渕昭信社長(63)とフジテレビの村上光一社長(65)は「残念」と苦渋の表情を浮かべた。同放送株をめぐって争奪戦はさらに激化するのか、業務提携の話し合いに進むのか。かやの外に置かれた社員からは不安や憤りの声が漏れてきた。
東京・有楽町のニッポン放送本社前では二十三日夕、小雨の中をふだん通り取引先へ出かける社員たちの姿があった。
「この一カ月半の間、社内は自社株をめぐる話題で持ちきりだった。深刻に話し合う数人のグループが、あちこちでみられた」。編成局の四十代の男性社員が、こう打ち明ける。「きょうも、高裁がどんな決定を下すのか、誰もが一縷(いちる)の望みを持っていた」
こうした中、午後四時すぎにテレビが、新株予約権発行差し止めの高裁決定を一斉に報じた。その瞬間、この社員は心臓が締め付けられるような気持ちに襲われたという。
「もしかしたらと思っていただけに、ショックが大きい。ただ、これが最終決定だとは思いたくない」
「とにかく無念」というのは三十代の男性社員。堀江社長のジャーナリズム不要論ともとれる発言に不安を隠さない。
「ラジオに入ったのは人に伝えたいものがあるから。『エンタメに徹すればいい』というが、リスナーが果たしてついてくるか。そういうバランス感覚をお持ちかどうか」
一方、「今はリスナーのことを第一に考え、とにかく頑張るしかない」という声も聞かれた。
別の三十代の男性社員は、「一連の騒動が起こってから、会社は誰のものなのかということを、当事者として深く考えさせられた」と話す。
「行き着いた結論は、どういう状況であれ、ラジオ局の社員としてリスナーのために仕事をしなければいけないということ。そう思わなければ、今のやりきれない気持ちを忘れて仕事に打ち込むことができない」
ニッポン放送のショウアップナイターの野球解説者、江本孟紀さんや出演交渉中のシンガーソングライターの中島みゆきさんらは、同放送の経営権がライブドアに移った場合には、降板や出演しない意思を示しているという。
江本さんは今回の決定に対しても「社員の不安、決定に対するやりきれない気持ちは痛いほどわかる」とし、「ナイター放送ひとつ例にとっても大勢の人が携わり長い歴史で築かれたもの。プロ野球を支えるというゼニカネだけでは割り切れない面があるのだ。彼はそういうことがわかっているのだろうか」と首をかしげる。
そして「プロ野球問題のときも『選手会は善で経営側は悪』といった単純な二元論的な図式が横行したが、今回もまた珍奇なものに迎合するかのように持ち上げる風潮に辟易(へきえき)した」とメディアの取り上げ方にも疑問を投げかけた。
同放送には、二人のほか脚本家の倉本聡さんと市川森一さん、タレントのタモリさんらも同様に番組降板を申し入れてきているという。
◇
◆亀渕社長 「正当性認められず遺憾」
「残念、大変に残念です」。ニッポン放送の亀渕昭信社長と天井邦夫副社長は二十三日夕、東京都内で記者会見し、亀渕社長は「当社の正当性を確信しておりました。認めていただけずまことに遺憾です」などと「残念」の言葉を三度、繰り返した。そして、「負けたことは大変残念ですが、われわれはやるべきことをやってきた。新株予約権の発行は中止します。株主の皆さん、毎日毎日、ニッポン放送を拝聴してくださる皆さまにご心配をおかけしたことを私、心苦しく思っています」と、一気に続けた。
堀江社長について聞かれると、「私自身、以前DJをやったこともある。若い方が大好きだし、若い方が日本を作ると思っている」としながら、「今回のやり口はスレスレのずるい手だ」と批判した。
ラジオ放送開始八十年の今年とのめぐり合わせについて、「ラジオは人と人の心をつなぐ温かいメディア。(敵対的買収は)いま日本の株式市場、資本主義の姿が大きく変わっているのだと思う。確かにラジオ、特にAMラジオは非常につらい状況です。私は今後のラジオの発展を願っております」。
会見の締めくくりに亀渕社長は「今後はライブドアさんもフジテレビさんも大株主。きちっと両方を見ながら企業価値を高めていかねばならない」と話し、深々と二度、頭を下げた。
◇
◆フジテレビ村上社長 「残念に思う」苦しい胸の内
「言いたいこともありますが、今日は控えさせていただく」。東京・台場のフジテレビ本社で二十三日午後八時から始まった記者会見。百人を超える報道陣を前に、一人で会見に臨んだ村上光一社長は時折、悔しさをにじませた。会見場に姿を見せた村上社長は、フラッシュを浴びながら一礼して着席。会見は報道陣からの質問に応じる形で行われた。
高裁決定について、村上社長は「主張が認められずあらためて残念に思う」と感想を漏らした。記者から「司法の判断に納得できないのでは」と再質問されると「社長としての気持ちを披瀝(ひれき)する場ではない」と苦しい胸の内をみせ、「ニュアンスとしてはそうですね」と語った。
質問は今後のライブドアとの業務提携に集中。村上社長は担当役員がライブドア側とコンタクトを取り続けていることは認めたが、具体的な質問には「うーん」と厳しい表情。「今はちょっと、いろんな意味で(提携は)無理と思われます」と語った。
フジテレビ本社では、東京高裁の決定が出たあとの午後五時半すぎから仕事を終えた社員らが出てきたが、傘で顔を隠すなど感想を聞かれても応じない社員の姿も。
ある男性社員は、上の方から何も話をするなといわれている」と厳しい表情。別の男性社員は、「粛々と仕事をするだけです」と言葉少なだった。
http://www.sankei.co.jp/news/morning/24na1002.htm