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マラッカ海峡 邦人船長ら3人拉致 海賊、曳航船を襲撃
【シンガポール=藤本欣也】在マレーシア日本大使館によると、マラッカ海峡で十四日午後六時半(日本時間午後七時半)ごろ、日本船籍のタグボートが海賊に襲われ、日本人の船長と機関長、フィリピン人乗組員の三人が拉致された。
襲撃されたのは「近藤海事」(北九州市若松区)のタグボート「韋駄天(いだてん)」(三二三トン、全長四二・五五メートル)で、拉致されたのは井上信男船長(56)、黒田俊司機関長(50)、フィリピン人三等機関士の三人。
在マレーシアの国際海事局海賊情報センターの当局者など関係者によると、現場は、ペナン島北部から南西に三十九カイリ(約七十二キロ)離れた場所。韋駄天はサルベージ船兼タグボートで、乗組員は十四人で、うち八人が日本人。クレーンのついたはしけ船を引いて航行中、海賊から砲撃を加えられ襲撃された。マレーシア軍が追跡している。
日本の貨物船が海賊の襲撃を受けたケースはあるが日本人船員拉致は初めてとみられる。外務省は対策本部を設置。小泉純一郎首相は船長らの無事解放に万全を期すよう指示した。
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≪原油輸送の大動脈≫
【シンガポール=藤本欣也】マラッカ海峡は原油タンカーやLNG(液化天然ガス)船など、年間約五万隻の大型船舶が往来し、世界貿易量の四分の一、原油輸送量の半分が通過する世界経済の大動脈。日本にとっても中東原油の八割以上が通過する重要なシーレーン(海上交通路)と位置付けられている。
米中枢同時テロ以降、海賊対策だけでなく、タンカーなどを乗っ取り、港湾の石油施設に突っ込むといったテロ対策の必要性が叫ばれ、マレーシアなど周辺三カ国は昨年七月、連携パトロールを開始した。
昨年末のインド洋大津波で海賊も被害を受け、海賊事件は途絶えていたが、先月二十八日、ペナン島西部沖でタグボートが襲撃され、十二日夜にはスマトラ島中部付近の海域でも液化天然ガスを積載したインドネシア船籍のタンカーが襲われ、船長ら二人が拉致された。国際海事局海賊情報センターは「海賊の休眠状態は終わった」と警告していた。
マラッカ海峡で昨年、確認された海賊事件数は三十七件(二〇〇三年は二十八件)。三十六人が拉致され、四人が死亡した。
http://www.sankei.co.jp/news/morning/15iti001.htm