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(回答先: 【視点】カルフール撤退 国内業界の危機裏返し (産経新聞) 投稿者 愚民党 日時 2005 年 3 月 10 日 05:53:04)
カルフール、イオンに全8店売却へ 「仏流」通用せず
薄利多売…顧客ニーズと不一致
フランスの流通大手カルフールが日本国内で展開している全八店舗を大手スーパーのイオンに売却する方向で最終調整していることが九日、分かった。近く合意する。日本の消費者の好みをつかみ切れず、平成十二年末の一号店出店以来、わずか四年余りで撤退することになる。販売不振が続く本国のフランスなど欧州の営業てこ入れ、中国など今後成長が期待できるアジアへの投資資金調達が日本撤退の目的とみられるが、激戦の続く国内流通市場でフランス式ビジネスモデルは通用しなかった。
カルフールは十二年に千葉市に第一号となる幕張店を開店後、埼玉県狭山市、兵庫県明石市など次々に大型店を展開してきた。日本は世界で米国、欧州に次ぐ三番目の巨大市場であるだけでなく、日本のスーパー業界は消費者のニーズに十分に応えておらず、開拓の余地があるとみていた。
だが、欧州やアジアで成功した薄利多売の手法を日本にも導入したものの、フランスの雰囲気を求めた顧客のニーズと食い違い、苦戦が続いていた。
最近では業績持ち直しの機運もあった。個別店の営業数字を公表していないが、ある日本の大手スーパー幹部は「カルフールも随分、日本の小売りの経験者を採用し、食品では日本市場になじんできた」と話す。
しかし、日本のスーパー業界は店舗数が多すぎる「オーバーストア」と呼ばれる状態。競合が激しく、カルフールが得意とするメーカーとの直接取引も、卸を通す間接取引主体の日本で思うように進まなかった。
平成十五年には初の日本人店長も誕生させるなどして復活を期したが、昨年の天候不順など予見できないマイナス要因も重なり、市場からの先行きの不透明感はぬぐいきれなかった。
進出当初こそ警戒感を高めていた日本のスーパーからは、「カルフール開業で地域全体が活性化した」「価格だけでなく売り場に知恵をこらした結果、自社店舗の売り上げはかえって伸びた」などの声も出ていたほどだ。
結局、カルフールは十五年までに日本で十三店開店すると計画していたが達成できず、昨年、投資家向けに行った経営方針の説明会でも、日本地図は空白のままになっていた。
カルフール関係者は「世界中にスーパーマーケット、ディスカウントストア、コンビニなど合わせて約一万店展開しており、日本の八店舗はそのごく一部でしかない。いつ撤退してもおかしくない状況だった」と言う。
こうした事態を背景に、カルフールでは店舗売却をイオンやイズミヤなど複数の大手スーパーに打診。各社とも買収を検討し、調査を進めていた。
イオンは売上高で世界十位以内に入る目標を掲げ拡大策を続けている。最終的に産業再生機構と丸紅の支援を受けることが決まったダイエーについても、スポンサー候補として最終入札まで残った。今回、カルフール店舗買収については、八店を一括して買収する意向を示したという。
カルフール日本法人では売却交渉について「コメントできない」としている。また、イオンでは「内容は明らかにできないが、交渉はしている」としている。
http://www.sankei.co.jp/news/morning/10kei001.htm