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フジテレビ、TOB成立 視野に入った「上場廃止」 リスク背負う堀江氏
株価下落…多額の含み損も
フジテレビが株式公開買い付け(TOB)の目標を大きく上回る株式を取得したことにより、ニッポン放送株は大株主の保有比率を規定した東京証券取引所の上場廃止基準に抵触することが避けられない情勢となった。上場廃止が濃厚になると、その銘柄の株価は下落する傾向がある。市場では「巨額の資金を投じてきたライブドアには、厳しい局面になる」との声も出ている。
東証の上場廃止基準では、決算期末時点で大株主上位十者の保有比率が80%超になると一年間の猶予期間を経て上場廃止、90%を超えた場合は原則として猶予期間なしで上場廃止となる。
フジテレビはニッポン放送の発行済み株式の36・47%を確保。ライブドアは二月二十三日時点で同39・56%を取得し、さらに買い増しを進めている。このため、両社の保有比率は計80%前後に達したもようだ。
TOB応募を見送った企業株主や元通産官僚の村上世彰氏が主宰する通称「村上ファンド」も同放送株を保有しているとみられ、大株主十者で90%ラインを超える可能性もある。上場廃止が視野に入った銘柄の株価は市場の流動性が失われるため下落する傾向がある。
昨年十二月に上場廃止となった西武鉄道の株価は、有価証券報告書の虚偽記載が明らかになってから上場廃止決定までの約一カ月で、七割以上も値を下げた。経営破綻(はたん)による上場廃止のケースでは、株価が限りなくゼロに近づくこともある。
市場関係者の間では「上場廃止が視野に入り、ライブドアのシナリオ通りではなくなった」との声も聞かれ始めた。堀江貴文社長は「ニッポン放送との業務提携を通じて業績を拡大する」とするが、ニッポン放送の上場が廃止されれば、事業拡大に必要な資金を市場から調達することが不可能になるからだ。株主構成を変えない限り、新たに株式を公開することもできない。
さらに、仮に株価が下落すれば、多額の含み損を抱える可能性もあり、ライブドアの事業展開そのものに支障が出る恐れも否定できない。市場では「下方修正条項付き転換社債型新株予約権付き社債(MSCB)で八百億円もの資金を調達したにもかかわらず、投資対効果が出ないことにもなりかねない」(証券関係者)との声もある。
ライブドアが発行したMSCBの持つリスクも消えていない。引受先のリーマン・ブラザーズ証券はライブドアの株価変動による利益の目減りを防ぐために、転換した新株を市場で売却するとみられ、株価の押し下げ要因となるからだ。
ニッポン放送の新株予約権をめぐる司法判断の行方も不透明。「法廷闘争の長期戦は、資金面でリスクを抱えるライブドアを苦しくする」(同)との見方も出ている。
http://www.sankei.co.jp/news/morning/09kei003.htm