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(回答先: 猛烈な金余り相場とその終焉 (Nevada経済速報3月1日) 投稿者 愚民党 日時 2005 年 3 月 02 日 12:18:32)
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■長期金利じわり上昇 景気回復期待が支え
長期金利がじりじりと上昇している。2日の東京債券市場の取引では一時、年1・515%まで上昇(債券価格は下落)し、約4カ月ぶりの水準をつけた。景気が「踊り場」を脱し、回復に向かうという期待感が強まり、株式市場への資金流入が続く一方で、債券の売りが膨らんでいる。日本銀行の福井俊彦総裁の発言が売りを加速させるなど、金融政策をめぐる思惑も影響している。
2日の東京債券市場は、取引開始直後から売りが先行し、長期金利の目安となる新発10年物国債の流通利回りは一時、前日終値より0・025ポイント高い年1・515%まで上昇した。取引途中で年1・550%をつけた04年11月9日以来。その後は買いを入れる機関投資家なども出て、終値は前日より0・005ポイント高い年1・495%だった。
長期金利は2月初めには約11カ月ぶりの低水準になる1・2%台まで低下していた。IT(情報技術)部門の在庫調整から始まった景気の停滞感が長引き、日銀の量的緩和政策も当面変更がないとの見方が強かったことが背景にあった。
ところが2月に入って鉱工業生産指数やサラリーマン世帯の消費支出の増加など、生産と消費の両面で明るい指標が続出。市場では「景気はこれ以上後退せず、1〜3月期にも底を打って回復に向かう」(大手証券の債券取引担当者)という見方が強まった。
さらに、福井総裁が2月28日の講演で、行き過ぎた金利低下を牽制(けんせい)したと受け取れる発言をし、一層の債券売りを誘った。「将来の金融政策変更に向けた地ならしではないか」という見方が投資家の間に広がったためだ。
量的緩和政策の指標である日銀当座預金残高目標「30兆〜35兆円程度」をめぐっては、すでに、審議委員の一部から、残高の一時的な下限割れの容認や目標額の引き下げなどの議論が出ている。そのなかで福井総裁は、「現状維持」を続ける考えを強調してきた。それだけに、28日の発言は、債券市場に向けられた「メッセージ」としての効果を発揮したわけだ。
もっとも、残高目標の引き下げなど、金融引き締め策はそう簡単に実施できないとの見方が圧倒的だ。
2日発表された2月のマネタリーベースは前年同月比1・2%増と、伸び率は約4年ぶりの低水準にとどまった。ここで、残高目標を引き下げれば、マネタリーベースの伸び率がマイナスになる可能性もあり、「デフレ脱却までの量的緩和政策継続をうたう日銀の方針と矛盾する」(大手証券のアナリスト)からだ。
債券市場では、景気の先行きと日銀の金融政策の動向をにらんだ動きが続きそうだ。
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◆金融政策をめぐる日銀政策委員の最近の発言
・須田美矢子審議委員(2月9日)「日銀の資金供給が難しくなった時に、一時的に当座預金残高が目標を下回ることを認めるという考え方もある」
・福井俊彦総裁(2月17日)「(金融機関の)資金の余剰感は強まっているが日銀当座預金残高の目標の維持は可能。量的緩和政策を我慢強く続ける」
・福間年勝審議委員(2月24日)「少なくとも金融システムの安定化が確認されるまでは、現行の目標値に基づいて資金供給をしていくことが適当だ。安定化の試金石となるのは、ペイオフ全面解禁ではないか」
・福井総裁(2月28日)「市場が緩和の長期継続を過度に織り込むような価格形成を行っていないか、注意する必要がある」
http://www.asahi.com/paper/business.html