現在地 HOME > 国家破産39 > 1107.html ★阿修羅♪ |
|
(回答先: 解説ありがとうございます。 投稿者 考察者K 日時 2005 年 4 月 17 日 07:32:56)
昨日、「税制の歪み」の話を書いた。
これだけ巨大な「税制の歪み」を取り除くことが、
経済の活性化にどれだけ貢献するかということが、
イメージできないと、なかなか郵政民営化の意義の
大きさが理解できないかもしれない。
「民営化によって予想される国民の利益」とか
「社会全体の利益」というのは、
まさにこの「経済の活性化」に尽きるんだけどね。
まあ、昨日の発泡酒の話をうんと大きくした
イメージを持ってくれればいいんだけど。
特に、金融なんかであれば、郵貯、簡保の運用は
ほとんど国債だ。だけど、民間じゃとても採算の取れない
金融商品が出せている。
普通、国債なんて利回りが低いんだから、
そんな商品は出せないはずなのに、それが出せるのは
免税や無償での国家保証という「ゲタ」があるからだ。
まさに発泡酒と同じ構図だ。
その結果、国営金融機関に金が集まり、
それが公共事業や特殊法人に垂れ流されていく。
そういう構図さえ理解できれば、
郵政民営化による「国民の利益」も「社会全体の利益」も
見えてくるはずなんだけど。
ここまで書くと、じゃあ「国営のまま」税金等だけ払えば
それでいいんじゃないのっていう意見も出てくるかもしれない。
だけど、それは間違っている。
今でも、郵政公社は自己資本が一定金額まで積みあがったら、
利益の一定割合を国に納付することになっている。
だけど、きっと一定金額まで積みあがったら、
今度は別の「払わない理由」を見つけて、
族議員の政治力を使って踏み倒すことになるだろう。
郵政公社がどれだけ国庫納付するかを、
個別に国会が決めている限り、
どうやっても絶対に「国営故の特典」は残りつづけるはずだ。
そういう状況を変えるためには
民営化によって彼らを「法人税法」等の通常の税法に
従わせるようにするしかないと思う。
そして、本当に政策的に必要ならその分だけ手当てすればいい。
今回の郵政民営化法案での過疎地の維持のために
必要とされた基金の運用益は年間180億円。
今の年間の免税額(=補助金)1兆円の2%にも満たない。
過疎地をダシにして必要金額の50倍もの税金が
使われていたわけだ。
そういう、どんぶり勘定は絶対にやめるべきである。
まあ、民営化によってでそういう「国営故の特典」さえなくなれば、
一部の人が言うような「郵政焼け太り」などということは
起こりようが無いし、どちらかと言えば、免税のゲタで得ていた
競争力が剥げ落ちることで、やや縮小の方向に向かうと思う。
だけど、これだけの歴史、資産、人材を持った企業が
それで簡単に潰れると思うのもまた極端すぎる。
通常の民間企業並に無駄を省いていく中で、
それなりに日本のリーディングカンパニーとして
成長していくだろうと予想するのが順当な所だと思う。
http://blog.melma.com/00099352/20050417231159