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(回答先: その通りです、フランスはEU憲法とEUのあり方に疑問を投げかけた、ということです(米国による見解はアジテーション) 投稿者 乃依 日時 2005 年 6 月 05 日 23:39:36)
羨むべきは、フランス政府が、EU憲法を批准しようと思えば、国民投票にかけなくてもできたのに、あえて民意に問うことを決断し、その結果を苦渋とともに受け止めていることである。シラクは、必ずしも勝てる見通しがあって国民投票をやったわけではない。フランスにとってもヨーロッパにとっても重大な歴史の分岐点だという認識が、国民の意思確認を行わせたのである。それだけ国民を尊重しているのである。その背景には、新首相のドヴィルパンが外相当時に国連で有名になったイラク戦争反対演説をしたように、“旧い欧州”の、戦乱とテロと虐殺などの長い長い歴史的経験と、「鷹眼の見物」氏も言及しているような文化的伝統がある。
仮に日本で同じことがあれば、世論調査の動向も見極めずになぜ国民投票なんかやったのかといった議論が必ず与党内から起こり、首相のクビが危うくなるはずである。アメリカと日本の政治家にとっては、一般国民は情報操作の対象ではあっても、あるいは法律で規制すべき“愚民”であっても、「市民とともに」などという思想はさらさらないのである。
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