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(回答先: JMM [Japan Mail Media] 「傭兵と祖国」 冷泉彰彦 投稿者 愚民党 日時 2005 年 5 月 14 日 21:19:12)
>その代わり、齋藤さんに関する捜査をするべきだと思います。他国の利益に加担する
>ような「裏切り」をしていたかどうかではありません。もっと具体的に傭兵として、
>凶器準備集合をし、殺人未遂をし、場合によっては殺人に加担しているかもしれない、
>その点を調べるべきです。属地法といって刑事犯については、犯罪の行われた国で起
>訴するのが一般的ですが、それ以外にも日本の法律では、日本人の海外での犯罪行為
>を取り締まることもできるのです。それを適用すべきです。
国が違うため比較にはなりませんが、
イラクで拘束されたイタリア人傭兵が居住する地裁は
イタリア人ボディガード4名がイラクで拘束され、人質ビデオが流れた直後に
それぞれが居住する地検が、禁傭兵ビジネス法、反マフィア法、国外移動法
等々に抵触するか否かの捜査を始め、開放された３名と伊・イラク双方の責任者
（イタリア人）たちが尋問を受けています。
人質のひとりマウリッツィオ・アリエーナ氏が居住するイタリア南部バーリの
地裁は、アリエーナ氏を「明らかに（外国軍隊の）側面部隊の構成員」と判定し、
彼らのイラクにおける同僚であり同じくバーリに居住するスピネッリ氏を
「外国のテリトリーで戦闘員を募集・雇用し、武器を与えた」疑いで、
国外移動の禁止とパスポートの剥奪を求める判決を出しました。
アリエーナ氏は、米暫定政権発行の武器携行許可証と、米軍が使用している
M15を所持していた点が問題になっているようですが、２週間の任務中に
行使の事実はないようです。
（４名は２週間の任務を終えて一時帰国の途中で拘束されました）
・・・たぶん捜査はまだ続いていると思うのですが。
報道
国営RAI放送は、人質ビデオが流れた翌日の夜に高視聴率番組「ポルタ・ア・ポルタ」
にて”彼らは傭兵か？”という特番を放送しました。
人質の家族、フィーニ副首相、軍事研究家などがインタビューに応じるスタジオと
イラク特派員を結び、彼らのプロフィール、犯人像、民間軍事企業の実態などに
迫る内容で、家族は一様に”就職情報を見て応募した。外国に警備の仕事に行くと
行って家を出た」以外のことは知らないと答え、それを裏付けるように軍事研究家が
他のケースからの例を挙げ、”任務は極秘。仕事内容、赴任地、企業名などは家族にも
明かさないことが雇用の条件となる。限りなくロープロフィールで活動。移動は
個別に民間交通手段を使うこともあれば、グループでチャーター便で移動することもある。
現地の在外公館に届けを出さないのが普通”、”正規軍との見分けがつかないこと。
民間人ゆえ軍法・国際法に縛られない”等と述べていたのが印象的でした。
フィーニ副首相（のちの報道で、番組開始前に人質のひとりが殺害された一報を受けて
いたとされる）は、”テロリストの蛮行を非難し、イタリア政府は解放に手を尽くす”と
明言。”（４人を復興企業の警備員とし）イラクの復興は、国（復興支援部隊の派遣）と
民間有志の両輪活動にかかっている”と、彼らがあくまでイラクのために行ったと強調。
また、犯人グループを’レジスタンス’と呼ぶ現地特派員を、「’テロリスト’と
呼びなさい」とたしなめる場面も。
番組の途中で、人質の一人が殺害されたとの速報が入りました。
その後政府はマスコミに、”人質の安全を慮る報道”を強く要請した模様。
大手の報道は、’復興企業の警備員’’ボディガード’となりました。
・・・
政府は斉藤さん救出に向けて努力すべきだと思いますが、彼の仕事が日本国民として
どこまで合法なのかを明らかにして欲しい。
後続者を触発するような一部の報道にも疑問を感じます。
蛇足ながら、写真のパスポートは96年に発給された１０年期限のもののようですが、
もし斉藤さんが外国籍を取得して２年以上経過しているなら、国籍法に抵触する
可能性もありそうです。
このあたりも含め、当局は”関知”すべきではないでしょうか。
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