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2005年4月30日はベトナム戦争終結30周年であった。
東京新聞の5月1日の記事に、11歳のベトナム少年の言葉があった。
要旨「祖国ベトナムを誇りに思う。米国に勝ったのだから。」
そしてTVで放映していた「ベトナムにとって米国が大きな貿易相手国に
なったことについて」のベトナム要人の談話は要旨「戦争は30年前のこと。
前向きに・・・」であり「米国侵略云々」と「侵略」の言葉は出てこなかった。
ベトナムに対する米国の行為は国境線も防衛線も接していない以上、
文字通りの侵略行為であり、国土の破壊は枯葉剤に象徴されるように
それまでの戦争では考えられないぐらい甚大であった。その後の中国の
侵略もあり、ベトナムの国はまだ復興途上である。しかるに戦後生まれの
少年の上記の言葉。
日中戦争終結はそれの倍の60年であるにもかかわらず、今も尚、侵略
侵略と繰り返す「抗日戦」勝利国であるはずの中国との違いは、何を意味
するであろう。日本が歴史の清算をしていないからとよく言われるが、米
国がベトナムに対して、また先の小泉が行ったように国際社会に対して、
「ベトナム介入を侵略だった。」と総括したことは寡聞にして知らない。歴史の
清算が済んでいないといえば米国もそうなる。そうなるとこれは歴史の清算が
原因ではなくて、他に原因があると考えるのが自然である。それは何か?
それは戦争に勝った國の意識の問題である。ベトナムは文字通りベトナム
国民の血を流してベトナムの軍隊が多大な犠牲の上に米国を撤退させた。
中国は大東亜戦争終結時まで日本と戦っていた国民党軍はわずかの局地戦を
除いては連戦連敗であり、今政権を握っている共産党軍といえば、国民党軍に
日本軍と戦わせている間、その後ろに隠れていただけである。それであればこそ、
1960年代に日本の要人が中国(当時の中共)を訪問した時に、共産党の要人が
要旨「日本軍が蒋介石の国民党軍と戦ってくれたおかげで我々共産党は中国を
手に入れることが出来た。謝謝(=ありがとう)。」と礼さえ言っているのである。
60年前日本と戦っていた蒋介石の国民党軍は連戦連敗であったが、連合国軍が
他で勝って日本が降伏したので勝利者の一員となった。共産党軍は日本軍とは
まともに戦ってさえいない。つまり抗日勝利といいながら、それは中国の軍隊が
日本に勝ったのではなくて、他人のふんどしで相撲をとっただけ、棚からぼた餅
の勝利であった。実際に日本と干戈を交えた国民党軍がそうであったのである
から、共産党軍に至っては、抗日勝利として自国の国民に誇れる戦果がない。
つまり自分たちの戦った戦歴に誇りが持てないのである。その後ろめたさの裏返
しが今でも「侵略侵略」と言わせていると考えるのが妥当である。そして共産党軍
は対日戦の自分たちの戦歴に持つべき誇りがないことから、19世紀から20世紀に
かけて白人欧米列強の侵略と文字通り血みどろで戦った日本の軍隊が誇りを持つ
と困るので、日清戦争に遡ってまで侵略と喚いている。思えば哀れなみじめな國で
あり、軍隊である。
対米勝利30周年のベトナムと対日勝利60周年の中国との、当時の敵国に対する
考え方の違いから、ワイフはそう結論付けた次第である。
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