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【カイロ=小泉大介】米軍による総攻撃開始から二カ月近くが経過したイラク中部ファルージャ近郊で一日、同地から避難している住民約四万人が米軍に抗議するデモを行いました。ロンドンに拠点を置くアラブ系通信社クドス・プレスが伝えました。
ファルージャやその周辺で行われた住民のデモとしては空前の規模。参加者は「占領者は出て行け」「ファルージャは屈服しない」などの横断幕を掲げ、罪のない住民数千人の犠牲を出した米軍の攻撃を糾弾しました。
同通信によると、デモはファルージャ郊外のサクラウエヤ地区で行われました。参加者はアラブ系の衛星テレビ局に対し、ファルージャを取材し、その惨状を世界に伝えるよう要求。さらに米軍が総攻撃で化学兵器を使用したとして、国連を責任者とする国際的な調査団がファルージャ入りするよう訴えました。
また多くの参加者が、米軍が現在も、身分証明書を保持する限られた数の住民にしか市内への立ち入りを許可していないことに怒りを表明。住民のほとんどが着の身着のままで避難し、証明書など持っていないことを強調し、米軍の対応を非難しました。
ファルージャ住民の怒りの一方で、米軍は現在も同地への攻撃を継続しています。
汎アラブ紙アッシャルク・アルアウサト二日付は、いったんは市内に戻ったにもかかわらず、再び避難してきたファルージャ住民の声を取材した記事を掲載しました。
「市内の破壊は想像以上のもので、いまだにがれきの下には住民の死体が埋もれたままだ」などの声とともに、「屋根の上には今も狙撃米兵が陣取り、家の片付けもできない」「抵抗勢力の銃撃に対し米軍は戦闘機で爆撃しており、あちこちで爆発音が聞こえる」「街の半分は米軍が支配しているが、他の半分には依然として抵抗勢力が存在している」との証言を伝えています。
2005年1月4日(火)「しんぶん赤旗」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-01-04/07_01.html