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NHK特番問題:
内容6カ所変更 放送前、当日に挿入など
旧日本軍の慰安婦問題を扱ったNHKの特集番組が、放送前に同局幹部と安倍晋三・自民党幹事長代理(当時・官房副長官)の接触後に内容が変更された問題で、接触後の番組内容変更は6カ所に上っていた。この番組の制作責任者で内部告発した長井暁(さとる)チーフプロデューサー(42)とは別の同局関係者も「安倍氏との面会後、上から番組内容変更の指示があり混乱した」と証言した。一方、中川昭一経済産業相は13日、NHK幹部との接触は放送の3日後だったとして、番組内容への介入を否定した。【NHK問題取材班】
■総務相にも報告
長井さんによると、番組は01年1月28日夜にほぼ完成し、30日の放送を待つまでになっていた。しかし、NHK幹部が安倍氏と接触後の29日夜、松尾武放送総局長と局長2人が立ち会う異例の試写が行われ、3カ所の変更が指示された。さらに翌30日にも3カ所の変更が追加され、元々は44分の番組が40分に短縮された。
長井さんは「29日に1分間のカットを受け入れたことで、30日には3分間ものカットを押し切られてしまった。29日の改編で番組の企画意図は損なわれ、30日のカットで体はなさなくなった。あの時、徹底的に反対すべきだったと今は思っている」と振り返った。
関係者によると、この番組についてはNHKの幹部が当時の片山虎之助総務相を訪ね、「番組の内容が偏っているので、放送内容を変えた」との趣旨の説明をしたという。
一方、長井さんは会見で、番組が政治の介入を受けた例として、自分がデスクで担当したNHKスペシャル「狂牛病感染はなぜ拡大したのか」(01年9月16日)のケースも挙げた。主に欧州の取材でBSE(牛海綿状脳症、狂牛病)の感染源を肉骨粉と指摘し、日本でも発生の恐れがあることを紹介した。反響も大きく、日曜午前中に再放送の予定が決まっていた。
放映後、自民党の農林水産部会で、まだ原因が特定されていないとして問題視された。長井さんは「局長が再放送をつぶした。政府が対策を考えているので、その内容を入れてから再放送した方がいいという理由だった」と証言した。
■進まぬ内部調査
長井さんが安倍氏らによる問題の調査をNHKの内部告発窓口のコンプライアンス(法令順守)推進室に申し立てたのは昨年12月9日。推進室は一連の不祥事を受けて昨年9月に設置され、長井さんは「NHKの自浄能力に期待した」と話す。12月17日に推進室から「調査することになった」と報告があったという。
長井さんによると、推進室が事情聴取の調査対象としたのは、松尾総局長と2局長の3人。しかし、番組で取り上げた民衆法廷の主催団体とNHKなどとの間で訴訟になっていることから、3人とも「裁判中」を理由にヒアリングを拒否したという。内部規定では職員には協力義務が課せられているが、調査は事実上足踏み状態にある。NHKは推進室による調査結果が出ていないにもかかわらず、今回の問題が発覚した今月12日から「自主的な判断で編集した」との見解を示してきた。
毎日新聞 2005年1月14日 3時00分
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20050114k0000m040157000c.html