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米海兵隊が犬猫の銃殺作戦 ファルージャでの狂犬病対策
【ベリタ通信12日=小田要】
イラク中部のファルージャで米軍による大規模な攻撃が行なわれたが、避難民がファルージャの市内に戻る前に狂犬病の感染を防ぐために、海兵隊による犬猫の「掃討作戦」が進行中という。AFP通信がこのほど報じた。
狂犬病は人間が犬猫など感染哺乳類に咬まれると唾液を介して伝染。発病すると治療法がなく、悲惨な神経症状を示してほぼ100%死亡する。実際、ファルージャ攻撃前からバクダットの西、アンバール県でも60人以上が狂犬病で死亡したとイラク保健省が発表している。駐留米軍の中にも犬に咬まれ感染した兵士がいるといわれる。
ファルージャでは、米軍のナパーム弾を使用した空爆や地上戦により抵抗勢力を含むイラク市民2千人以上が死亡したと言われている。あちこちをさまよい歩く犬たちは、放置された遺体の肉を食べて生き延びている。こうした野生化した動物が増え、公衆衛生上も危機的な状況になっていると米軍の医療関係者も語っている。
攻撃前に街を脱出した25万人以上(英BBC報道)の住民が戻る前に、危険な動物の一掃がどうしても必要となり、掃討作戦が開始された。自称「暴力分隊」と言う海兵隊員たちが軍事車両やトラックに分乗し、野性化している動物を銃で撃ち殺しながら市内を回る。殺された動物が放り込まれたゴミ袋の数が20余りになる日は、「成果があがった」と言われる。
しかし、この仕事は容易なものではない。「特に(生きている)犬を殺すのは精神的に厳しいもの」と海兵隊の上司は語っている。
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