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(回答先: クウェート:空自、武装米兵らイラクへ空輸 [毎日新聞] 投稿者 あっしら 日時 2004 年 12 月 09 日 01:18:53)
政府は9日、イラクへの自衛隊派遣の1年延長を閣議決定する。「そこに居ることだけが目的」との批判もある中、サマワに派遣された陸上自衛隊は、どのような人道復興支援活動をしてきたのか、安全対策は万全だったのか。これまでの活動を振り返った。
「3カ月の任務期間は短すぎるという意見もあった。しかし、我われは教育的な効果を考えている」。陸上幕僚監部の幹部はそう話した。1次から始まって現在活動中の4次までの復興支援群(本隊)とそれをサポートする1〜2次の業務支援隊、合わせて延べ2170人の隊員が、これまでイラクでの任務を経験した。訓練のみに明け暮れた陸自隊員が、年間2千人規模で、戦争状態にある他国での任務を重ねていく−−それが幹部のいう「教育効果」だといえる。
番匠幸一郎郡長率いる1次隊の主力がサマワ入りしたのは今年2月27日。派遣隊員は3月下旬から給水、道路・学校補修、医療指導の活動を開始した。いわゆる復興支援三本柱だ。このうち、給水は3月26日の開始時点ではわずか40トンの能力しかなかった。これが最近では200トン前後になっている。能力が5倍になって計4万4000トンの実績につながった。しかし、外務省がODA(政府開発援助)で提供を始めた浄水セットが来春にも完成すると、これは10日で提供できる量だ。給水任務は近い将来縮小する予定だ。
補修事業は道路や学校だけでなく、遺跡やギャラリーなどの文化的分野、診療所、スポーツ施設についても実施している。隊員自身が手がけることも検討されたが、現地業者の施工能力は高く、治安を安定させる効果を狙って業者を雇用することにしている。
「地元のニーズは増えこそすれ、なくなることはない」(派遣を経験した陸自幹部)という。陸自部隊は従来の給水活動を縮小し、新たな補修現場で雇用業者の指導・監督に業務の重点を移していく。こうした活動は、開始時に比べ性格が変わる。福田築・第4次支援群長が6日、衛星回線で結んだ会見で「(地元は)大きなプロジェクトを欲している」と言及したのは、このためだ。陸自は延長後も、絶えずその意義を問われることになる。
一方、サマワ宿営地を狙った攻撃は計8回。4月2回、8月4回、10月2回。「なぜか偶数月ばかり」と陸幕幹部も首をかしげる。7回目で初めて宿営地内に着弾、8回目は清涼飲料水倉庫の左右側面を貫通した。いずれもロケット弾だったとみられる。
防衛庁内には隊員に万が一被害が出れば「派遣部隊撤退」に直結する事態になるという危機感がある。周囲に防壁を築き、コンテナ宿舎を二段構造にし、夜間監視用の無人ヘリを飛ばすなどしたのはこのためだ。800メートル四方の宿営地はさながら城砦となった。その半面、「被害さえ出なければ持ちこたえられる」との思いもある。同庁の大古和雄運用局長が11月下旬、派遣延長に慎重な自民党の加藤紘一元幹事長らに「迫撃砲を数十発撃たれたら別だが、数発なら危険とは判断しない」と強弁、同氏らの激怒を買ったのは、そうした表れだ。【滝野隆浩】
◇陸自派遣部隊の活動実績◇(12月7日現在)
【給水支援】
約4万4000トン
【公共施設の補修・整備】
■完成 計19カ所
<道路>5カ所
<学校>10カ所
<その他>サマワオリンピックスタジアム▽スウェイル診療所▽ウルク遺跡外さく▽ソマール小体育館
■補修中 計22カ所
【医療支援】
サマワ総合病院ほか6カ所 74回
【派遣人員】
延べ約2170人
毎日新聞 2004年12月8日 23時55分
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/kokkai/news/20041209k0000m010139000c.html