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(回答先: シーア派聖地で自爆テロ相次ぐ 死者60人超 (asahi.com) 投稿者 彗星 日時 2004 年 12 月 20 日 05:18:47)
【ディアルバクル(トルコ東部)小倉孝保】イラク中部のイスラム教シーア派聖地、カルバラとナジャフで19日、発生した連続テロは手口などからヨルダン出身の同スンニ派過激派、アブムサブ・ザルカウィ容疑者らのグループによる犯行の可能性が高い。来月の移行国民議会選でシーア派が優勢になるのを嫌ったスンニ派過激派が攻撃を激化させるとの見方は強く、宗派対立の可能性が高まっている。
二つの攻撃は約2時間の間に相次ぎ、いずれもバス停の近くで起きていることから「極めて組織的な攻撃」(英BBCテレビ)との見方が有力だ。自爆はスンニ派過激派がよく行う手口で、ザルカウィ容疑者はこれまでも、シーア派教徒への攻撃を公言している。
シーア派高位聖職者の一人、ウルーム師は連続テロを厳しく非難した上で、「選挙を前に宗派対立に火を付けるのが目的だ。これに暴力で応じれば、また暴力を生むだけだ」と述べ、報復を自制するよう呼びかけた。
米軍とイラク暫定政府は11月初めからの中部ファルージャ掃討作戦でザルカウィ容疑者グループの壊滅を目指した。だが、今回の大規模テロはスンニ派過激派がいまだに戦う余力を残していることを示した。
今回のテロの目的は、来月の選挙に積極的参加する姿勢をみせているシーア派住民への揺さぶりとみられる。背景には、多数派のシーア派が優勢になることに対する少数派スンニ派教徒の焦りがある。スンニ派の多くの組織が選挙ボイコットを呼びかけているのに対し、シーア派は宗教色の強い政党が連合会派を結成し選挙を有利に進めているとされる。このまま、選挙が実施されればシーア派色が強く、しかもシーア派大国イランに近い政権ができるのは確実な情勢だ。
歴史的にイラクは、両派の衝突の現場になることが多く、特にカルバラは680年にシーア派教徒がウマイヤ朝軍に虐殺されたことで知られる。また、イラクではアラブ系スンニ派は20〜25%とされ少数だが、旧フセイン政権はスンニ派周辺国の支援を受けてスンニ派中心の国づくりを行いシーア派の宗教行事を禁止した。このため、これまで優遇されたスンニ派住民には、宗教色の強いシーア派政権ができることへの不安が強い。
毎日新聞 2004年12月20日 12時06分
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/america/news/20041220k0000e030047000c.html