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いちおう、11月30日緊急集会(日比谷)での志位委員長あいさつ
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投稿者 長壁満子 日時 2004 年 12 月 01 日 10:37:15:ogX2fk4/l2p62
 

志位委員長あいさつ(大要)

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 三十日夜、東京・日比谷野外音楽堂で開かれた「自衛隊のイラク派兵延長許すな! 11・30緊急集会」での日本共産党の志位和夫委員長のあいさつ(大要)を紹介します。


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あいさつする志位和夫委員長

 お集まりのみなさん、こんばんは。(「こんばんは」の声)

 日本共産党の志位和夫です。みなさんに心からの連帯のごあいさつを申し上げます。(拍手)

政府が独断で派兵延長することは許されない
 小泉首相は、国会を十二月三日に閉会したうえで、国会にも国民にもまともな説明抜きに、自衛隊のイラクへの派兵を一年間延長しようとしております。みなさん、国民と国会への説明の責任をはたすという、最低限の義務をも放棄する、この独断的やり方は、絶対に許せないではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)

 日本共産党は、会期を延長して、議論をつくすことを強く要求します。そして議論をつくすならば、これはだれがみても、即時撤退しか答えはないはずであります(「そうだ」の声)。自衛隊をすみやかに撤退させるために力を合わせようではありませんか。(拍手)

ファルージャ――「六千人以上の人々が死亡」との報道
 自衛隊の派兵問題を考えるときに、いまイラクの情勢がたいへん深刻な悪化の一途をたどっていること、それが米軍による侵略戦争と虐殺行為によってもたらされたものであることを、正面からとらえることが大切だと思います。

 ファルージャへの米軍の無差別攻撃が開始されてから三週間たちました。

 いったいどれだけの人命が損なわれたのか。ようやくその一角が伝えられはじめました。

 つい最近、イギリスのBBCが伝えたところによりますと、イラクの赤新月社が現地にようやく入った。そうしましたら、大惨事のありさまが、その一部でありますけれどもわかってきた。イラク赤新月社のスポークスマンがBBCに語ったところによりますと、「この攻撃のなかで六千人以上の人々が死んだ可能性がある」というのです。みなさん、六千人です。恐るべき数ではありませんか。そして、「数千世帯が緊急に支援を必要としている」、こういう告発であります。

 イラク赤新月社のスポークスマンは、「死体があまりに多いために、町のなかを移動するのは困難だ」「死体がいたる所にある。食料の包みを受け取るとき、人々は大声をあげて泣かんばかりだ。実にひどい話だ。人道上の大惨事だ」と訴えています。

米軍は無差別虐殺をただちに中止せよ
 みなさん、米軍がファルージャでやったことは何か。まずファルージャ総合病院を占拠して、死者が出ても、重軽傷者が出ても、一切の情報を外に出さないように、ファルージャを情報封鎖するということでした。そして空爆によって診療所をつぎからつぎに破壊し、お医者さん、看護師さん、患者さんを、どんどん殺した。医療関係者がいなくなるまで、ひどい状態にしました。モスクも壊しました。そのモスクに逃げ込んだ無抵抗のイラクの人を射殺する、こういう恐ろしいシーンも放送されましたけれども、これは氷山の一角であります。

 みなさん、これらはすべて国際人道法でやってはならないと決められている戦争犯罪そのものではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)

 侵略戦争は、それ自体が戦争犯罪ですけれども、どんな戦争の場合にもやってはならないルールがある。さらにそれをふみやぶった。二重の戦争犯罪です。そしていまなお、ファルージャへの攻撃はつづいています。この無差別虐殺をただちに中止せよということを、ここにいる私たちの共通の声としてつきつけていこうではありませんか。(拍手、「そうだ」の声)

虐殺作戦を「成功させるべき」という首相発言は許せない
 ところが小泉首相は「これを成功させるべきだ」といい、おびただしい犠牲者が出たことがはっきりした後も、「一定の成果をあげた」といってはばからなかった。なんという情けない発言でしょう。なんという恥ずかしい、恐ろしい発言でしょう。

 昨年十二月に、国連安保理で、「紛争下の人民保護」に関する公開討論の会議が行われました。その席で日本政府の原口代表が演説しているんです。ちょうど去年の今ごろといえば、日本人の外交官の二人が殺害されるという事件がありましたでしょう。この事件を受けて原口代表は国連でこういう演説をしています。

 「守るすべを持たない無防備な文民、とくに子どもや女性に対する攻撃は、恥ずべき、野蛮でひきょうな行為です。このような攻撃は、社会の基本構造を破壊し、敵意と相互不信を醸成し、紛争後の共同体を復旧する機会を修復困難にするほど傷つけるものです。文民にたいするあらゆる攻撃はきびしく非難されなければならず、加害者は国際法にのっとって裁かれなければなりません」

 これは、日本政府の代表が言っている言葉です。当然のことです。しかし私はいいたい。日本の文民への攻撃は非難されるべきだが、イラクの子どもやお年寄りへの無差別攻撃作戦を「成功させるべきだ」との理屈が、どの世界で通用するでしょうか。絶対に許すわけにはいかない態度ではないでしょうか。(拍手)

侵略戦争と戦争犯罪の共犯者となることを拒否しよう    
 みなさん、こういうことを言ってはばからない政府の軍隊が、駐留を続ければどうなるか。侵略戦争と戦争犯罪の共犯者として、イラクの国民全体を敵にまわすことになる。国連憲章にも違反し、憲法にも違反して、「殺し、殺される」という危険が現実となることは、避けられません。

 サマワの治安を担当していたオランダ軍が、撤退することになりました。二名のオランダ兵士が殺されたことが、重大な契機となりました。オランダのカンプ国防大臣がこういいました。「イラク市民は、もはやわれわれの親友ではない」「テロなどの不穏な動きについて、情報を提供しなくなった」。米軍の指揮下の多国籍軍の一員とみなされ、また治安悪化のもとで、とうてい活動することができなくなったのであります。

 みなさん、世界に国連加盟国は百九十一カ国あります。そのうちイラク戦争に賛成したのは四十九カ国、人口でいえば十二億人です。その四十九カ国のうち、イラクに軍隊を送ったのは三十七カ国。人口でいえば、十億人です。その三十七カ国のうち、スペインをはじめ八カ国が撤退しました。オランダをはじめ七カ国が撤退表明をしました。残るはたった二十二カ国。人口でいえば、七億人にすぎません。多国籍軍というけれども、派兵に固執しているのは、世界人口六十二億人のうち、たった九分の一にすぎません。派兵にしがみつけばその先にはいよいよ世界から孤立した先のない泥沼しかありません。

 イラクからの自衛隊のすみやかな撤退を求めて、最後までたたかう決意を申し上げまして、あいさつといたします。ともにがんばりましょう。(長く続く拍手)

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