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11月5日付・読売社説(1)
[ブッシュ再選]「同盟強化へ戦略対話を充実せよ」
イラク再建へ、米国と同盟関係にある日本の役割は何か。
米国の世界戦略に基づく米軍再編問題を踏まえ、日米の役割分担はどうあるべきか。
日本自身の安全にかかわる北朝鮮の核とミサイルなど、周辺の脅威から日本の安全を守るために、共同して対処する態勢をどう強化するか。
9・11米同時テロ後の世界の変化と新たな脅威に対処するため、より強固な同盟関係を築く上で、ブッシュ再選後の日米両国は重要な課題に直面している。
当面の課題は、イラク問題だ。治安情勢の悪化で、米国は、戦後の秩序作りに苦慮している。
だが、イラク再建に失敗すれば、中東は無論、国際社会の平和と安定が損なわれる。世界秩序の“重し”としての、超大国・米国の役割も低下しかねない。そうなれば、北東アジアも含め、世界の不安定化につながり、日本自身の安全にも深刻な影響を及ぼす恐れがある。
イラクへの自衛隊派遣の期限は十二月十四日で切れる。日本国内では、民主党はじめ野党が期限延長に反対し、自衛隊撤収を求めている。
国際社会の平和と安定は、日本の安全と繁栄の基盤だ。だからこそ、日米同盟に立って、インド洋やイラクへ自衛隊を派遣し、国際平和協力活動の新たな展開に踏み切った。必ずしも安全ではないため、自衛隊が派遣された。
派遣継続の是非の判断に当たっては、現地の治安情勢などを見極めるのは当然だ。だが、安易に自衛隊を撤収すれば、日本は、リスクを避け、国際平和秩序を築く責任を果たさない国と見られる。同盟国としての信頼も損ないかねない。
在日米軍再編問題は、米陸軍第一軍団司令部のキャンプ座間移転問題が焦点になっている。司令部は北東アジアから中東に至る、いわゆる「不安定の弧」に対する指揮統制機能を持つとされる。
日本には、日米安保条約第六条の「極東」の範囲を超える、とする移転反対論もある。だが、当時の政府統一見解でも極東への脅威がある場合「極東」外での行動を認めている。まして、今日、米軍の行動や機能の制約に固執しては、劇的に変化した安保環境に対応できない。
新たな安保環境に応じて、日本の安全と国際平和のために、日本自身の新たな安保戦略の構築も急務だ。
ブッシュ政権は、東アジアにあって、日本を最も重要な同盟国と位置づけている。小泉首相とブッシュ大統領は、強い個人的信頼関係を築いている。日米両首脳のリーダーシップの下で、緊密な戦略対話を重ねることが重要だ。
(2004/11/5/02:30 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20041104ig90.htm