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(回答先: ↑これは朝日ではなくて読売ですね 投稿者 happyblue 日時 2004 年 11 月 05 日 09:11:29)
社説
11月05日付
■アメリカ――保守化の波が心配だ
「私と大統領は米国の分裂の危機について話し合い、統合のために共通の基盤を見いだして共に進む必要性を認め合った」(ケリー上院議員)
「我々は一つの国、一つの憲法、一つの未来を共有している」(ブッシュ大統領)
再選を果たしたブッシュ氏と敗れたケリー氏は、ともに米国の「統合」を国民に訴えた。それほどに激しく対立した選挙戦だった。
選挙戦を振り返ると、ケリー陣営がイラク戦争の失敗や失業の増加などブッシュ政権の政策を批判し、無党派層や共和党の穏健派を取り込もうとした。これに対して、ブッシュ陣営は妊娠中絶の禁止や同性の結婚の禁止など倫理的、宗教的な価値観を強調することで、保守票の掘り起こしに努めた。
その結果、投票率は60%前後となり、この国としては非常に高い水準となった。メディアの出口調査によると、リベラルでも保守でもないという中間層は55%がケリー氏に投票した。その一方、投票者の22%を占める人が最も重要な問題として「道徳的な価値」をあげた。
どちらの作戦も効果があったということだが、ブッシュ陣営のほうが一枚上手だった。前回の選挙で、対立候補のゴア氏に総得票数で50万票余の差をつけられたブッシュ氏は今回、史上最高の票を獲得し、ケリー氏に350万票余の差をつけた。
ブッシュ戦略は、勢いを増していた保守化の波をさらに勢いづけ、上院や下院で共和党が議席数を伸ばすことにもつながった。行政府であるホワイトハウスと立法府の議会が組み、思い切った政策を実行する素地ができたことになる。
大統領は共和党大会での受諾演説で、何度も改革という言葉を使い、教育や医療、福祉などの充実を約束していた。2期目こそ、「思いやりのある保守主義」の政策を実行しようという意欲を示したものだろう。
とくに、医療保険に入れない人々に加入の機会をふやす施策は急務だ。こうした改革は大いに期待したい。
懸念されるのは、国民の支持、議会の多数与党に過信して、保守的な価値観や信仰心で、異なる考えの人々を無視して突き進むことだ。文化や歴史の違いをわきまえず、自国の考えを押し付ければ、反発が起きるのは当然で、イラクの混乱の一因にもなっている。
国内政策でも、医療の先端分野のひとつである胚(はい)性幹細胞の研究に対して、倫理的な観点から厳しい制約を設けていることには、保守層からも批判が出ている。減税も規模が大きくなれば、財政赤字を膨らませるばかりでない。富裕層への恩恵が貧困層の不満を招くことにもなりかねない。
保守に頼って再選を果たした結果、力を増した保守の大波が抑えられなくなる。そんな事態に陥らぬよう、全体の均衡にも目配りしてもらいたい。
http://www.asahi.com/paper/editorial20041105.html
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すみません。とんだミスでした。