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米西の冷たい関係、深化?
10月13日はスペインの祭日「スペイン国家の日(el Día de la Fiesta Nacional de España)」で、元は1492年10月12日にコロンブスがサン・サルバドル島にたどり着いたことを記念する「スペイン化の日(el Día de Hispanidad)」と呼ばれており、今でもこの名で通用します。「スペイン化」とはもちろんスペインが「野蛮な新大陸」を「文明化した」ということを意味しますが、さすがに現在では何となく後ろめたいのかも知れません。正式名前を変えてしまいました。
首都マドリッドでは毎年、国王夫妻を招いて、招待国の軍隊を含めた軍事パレードが盛大に行われるのですが、今年はちょっとした揉め事が起こっています。2001年以来、「9.11テロに対して米国と連帯する」と称して米国海兵隊が招待されていたのですが、今年の軍事パレードに招待されなかったことで米国がへそを曲げたようで、招待を受けた大使が出席しませんでした。これをスペイン外相のモラティノスが批判し、ちょっとした騒動になっているのです。
まず、10月5日付のエル・ムンド紙(電子版)に、今年の軍事パレードにアメリカ軍が招待されなかったことで「昨年までは招待を受けていたのに」と不満たらたらである、という内容の記事が掲載されていました。
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http://www.elmundo.es/elmundo/2004/10/05/espana/1096992045.html
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この記事では、横に昨年の軍事パレードの際に撮られた招待者席の写真があるのですが、これによりますと、マリアノ・ラホイなどの他の招待客全員が立ち上がっている中で、米国とスペインの旗が並べられている横で一人だけサパテロが知らん顔して座り続けているのがわかります。
そして今年の10月12日の軍事パレードでは、招待されたフランスとイタリアの軍隊がスペイン軍と一緒に行進し、両国の国旗が盛大に飾られていました。しかしもちろん米国国旗は無く、テレビニュースでは一部の不満な親米派市民が米国国旗とスペインの国旗を持って振っている姿が映っていました。そしてその招待者席には米国大使ジョージ・アルギロスの姿が無かったのです。下のUrlは10月12日付のエル・ムンドです。
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http://www.elmundo.es/elmundo/2004/10/12/espana/1097590050.html
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そして13日付のエル・ムンドは、モハメド6世と会談するためモロッコに行っている外相のモラティノスが、「米国大使は、スペイン人全員の祭典には出席する義務があった」とアルギロスの欠席を非難したことを報じました。一方米国大使館は、大統領ブッシュが国王フアン・カルロスに宛てて手紙を書き「米国国民の熱い親愛の情」を伝えた、ということ明らかにしました。また米国大使館筋は、大使は出席しようとしていたのだが交通の事情で間に合わなかった、という言い訳をしているそうです。
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http://www.elmundo.es/elmundo/2004/10/13/espana/1097692629.html
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先日の国連総会でサパテロが米国を派手に批判したことを含め、このごろの米西関係はその冷却度を増しているかのように見えます。もっともこれはお互いに分かった上でのポーズの取り合いで、米国がイラクから徐々に手を引いていくための環境作りの一環なのかもしれません。