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バグダッドで発見された首を切断されたアジア人遺体は香田証生さんであるという報道は指紋照合などで確実なものとなったようだ。
事実として重く受け止めています。
最終的には家族の確認が必要であろうが、今の段階では報道を信頼できるものととらえた上で文を書きます。
「自分探しにゆく」といってイラクを訪れた香田証生さんは私にとってわが息子とも思えるほどに大きな存在となっていた。
天変地異にもほとんど反応することなく、あらゆる社会的・政治的事象にも無関心なまま、フリーターとして根無し草のように生きるニートをわが子として持つがゆえに、香田さんの行動には無茶だけど叱れない、大きな存在感を感じていた。
ひたすら無事を祈っていったが、そして昨日の無脳政府ゆえの大誤報に旨を撫で下ろしたのもつかの間、次にいつ悲報に接するのかという不安にさいなまれながら一晩過ごした。
彼が助かるという望みは卑怯にも日本政府が引導を渡してしまっている以上皆無の状態の中で、彼の断末魔が聞こえてくるようであった。
不安は案の定現実のものとなってしまった。
香田さんのご両親の悔しさを思えば、私もご両親とともにはらわたをえぐられたような苦しみを味わっている。
心から哀悼の意を表明するものです。
今の今ご両親にかけるべき言葉を見出すことはできません。
いえることは、殺害された香田証生さんの「小泉さん、自衛隊を撤退させてほしい」というメッセージと、これに対して日本政府から冷酷にも見殺しにされたという動かしがたい事実があるということだけである。
そして私はこの上ない憤りを感じている。
イラク人道復興支援などとほざきながら生命の危険に陥った者は見殺しにするという恐るべき侵略政策である。
「人道」を標榜するなら何をいの一番にやるべきかはわかりきったことである。速やかに撤兵すればよいのだ。
小泉政府は報道でもわかるとおり終始自衛隊は撤退しないことを前提に香田さん救出へ向けて全力を尽くしていると会見ごとに表明していた。
しかしその内実は交渉相手も不明、仲介依頼も断られ、しかも香田さんの殺害の誤報に翻弄されるていたらくであり、本日発見されたバグダッドのアジア人の首を切断された遺体の確認も、大使館員はバグダッドであっても危険につき出向かせることができないという状況であった。
警備員に確認にゆかせるというほどに、臆病な対応をしている。
大使館員が大使館から一歩も外へ出れないという状況の中で懸命の努力をしているなどとよくもいえたものだ。
必要以上に危険を顧みすぎた状況で懸命の努力などとはしらじらしい限りである。
そして町村外務大臣の香田さんの自衛隊撤退の要請には聞く耳持たなかったことを棚にあげてのお悔やみ表明だ。
つい先日は沖縄での米軍の沖国大へのヘリ墜落事故では、墜落したヘリのパイロットが「操縦上手だった」などと親米ぶりを発揮していたのが町村である。こんなやつが懸命の努力をするはずもなかろう。
よりによってこういう連中の集まりが小泉改造内閣である。
こんな連中にわが子にも等しい香田さんの命を翻弄されることを許してしまう私とは何なのか今真剣に問い直している。
香田証生さん、あなたの悲報に接して私は誓う。
こいつらをネットの力で必ずや歴史のゴミ箱に葬り去ることを。
君の魂よ、安らかに眠れ。
すでにイラクの地において邦人外交官井上さんと奥さん、そしてカメラマンの橋田さんと小川さんが命を落としている。そして君だ。
人道・復興支援名目の自衛隊派遣の代償はあまりにも大きい。
私たちに残された道は屍を乗り越えて進むことだ。