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(回答先: 社説:大量破壊兵器報告 率直な反省があっていい (毎日新聞) 投稿者 彗星 日時 2004 年 10 月 08 日 06:59:51)
米英のイラク侵略前から、イラクの大量破壊兵器の有無に関する議論は“茶番劇”に過ぎないと思っていた。アメリカが国連の査察継続を妨害する形で大急ぎで戦争を始めたことを見ても、ブッシュ政権も、CIAの報告どおり、大量破壊兵器の存在については疑わしいと思っていたに違いない。もし大量破壊兵器が見つかればそれこそ儲けものぐらいに思っていたのだ。そんなことはどうでもよかったのだ。ガスマスクを着用した軍事訓練なども半ば宣伝に過ぎなかったのだ。とにかくフセインを倒し、イラクにアメリカ流の民主主義を押し付けて安定させれば、大量破壊兵器の問題などは過去のものとして雨霧消散するという計算だったのだ。その前提としては、イラク国民が、敗戦日本のように、米軍を解放軍として好意的に迎えるだろう、みなが花束を手に歓迎してくれるはずだ、アラビアンナイトの若い娘たちがベリーダンスで米兵を慰めてくれるだろう、古いメソポタミアの地にディズニーランドが建設できるだろうなどと、勝手な思い込みがあったに違いない。夢想家のブレア(目つきや身振りが詩人のバイロンに何と似ていることか)が“大英帝国よ再び”とばかり乗っかってしまったのだ。文化的に未成熟なアメリカが、身のほど知らずに、軍事力の使い道に困って考え出した中東侵略構想が、思わぬ抵抗に遭って大慌ての図である。
大量破壊兵器についての責任追及が大流行だが、それよりも、イラクの現状がブッシュの最大の泣き所である。フセイン治下のイラクと現在ではどちらがよいかという議論が何故出ないのか。日本のメディアはイラクで起こっていることの真実をもっと執拗に報道すべきである。米軍による市民殺りくだ。米軍の車列が爆破されると、残った米兵は辺りにいる人間を誰彼かまわず撃ち殺すという。ファルージャやサマラでは、米兵は多くの建物の屋根で銃を構え、街でちょっとでも動くものがあれば間髪入れずに銃撃する(仏リベラシオン)。負傷した家族を病院へ運ぶ人の群れを狙い撃ちする(仏レゾーヴォルテール)。こうしたあまりにも過剰な方法で、来年1月の形ばかりの選挙への準備を急ぐのは、明らかにブッシュの大統領選のためである。6月28日の政権移譲もそうだが、9,11以来、ブッシュはマスメディアを操縦しながら虚構に虚構を積み重ねてきた。アメリカのメディアも次第に目覚めているようだ。今日のABC放送で、サマラの従軍記者が「米兵が二人の子供を銃撃するのを見た」と報じた。珍しいことだ。虚構の破綻もそう遠くないだろう。