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中央の10官庁で、2001年の情報公開法施行直前の1998―2000年度に、同法で公開の対象となる行政文書の廃棄量が急増していたことが、NPO法人「情報公開クリアリングハウス」(東京都新宿区)の調査でわかった。
行政文書廃棄を請け負う業者との契約関係書類を情報公開請求し、廃棄した文書の重量を集計した。官庁側は「文書管理規則が変わり、保存年限が見直されたため」などと説明しているが、同法人や識者からは「廃棄量が多過ぎて不自然だ」と疑問の声が上がっている。
同法人は21官庁に情報公開を請求し、関係文書が入手できた18官庁分を調査。情報公開法が施行された2001年前後の1997―2003年度について、機密保持などのため一般ごみとは別に、業者に委託して廃棄された文書の量を契約書などから調べた。
調査結果によると、同法施行前の1998―2000年度に、廃棄量が急増していたのは、外務省、財務省、農林水産省、警察庁、法務省、環境省、金融庁、経済産業省、人事院、公正取引委員会の10官庁。
農林水産省では、1999年度に約11トンだった廃棄量が2000年度には20倍以上の約233トンに、環境省は約55トンから約127トンに激増していた。警察庁は、98年度に約50トンだったのが、99年度に約110トンになり、2000年度には約200トンと、2年連続で倍増。財務省は99年度の約268トンから、2000年度に約618トンと、ほぼ倍増していた。
農水省は「2000年に文書管理規則で保存期間が見直され、『永久保存』の規定がなくなるなどしたため廃棄した文書が多かった」と説明、財務省も同様の理由を挙げた。警察庁は「保存期間が満了した文書が多かっただけでは」とし、環境省は「省庁再編で庁舎内で引っ越しがあり、その機会に不要なものを捨てたのだと思う」としている。
一方、文部科学省など6官庁では、2001年1月の省庁再編で文書の所在確認が困難などとして、2000年度以前の文書が公開されなかったという。
情報公開法は2001年4月に施行され、施行から4年後の来年、見直されることになっており、総務省の検討会が今春から作業を始めている。
情報公開クリアリングハウスの三木由希子室長は、「規定の保存期限を過ぎても歴史的に意味のあるものなど保存されるべき文書はあり、廃棄を行政機関が各自で判断するのは問題がある。公文書を保存・管理する国立公文書館などの機能を強化し、専門的な判断で管理されるべきだ」と話す。
(2004/12/8/14:36 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20041208it05.htm