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(回答先: 過去2年分の記事を検索 フロリダ州の電子投票機に「ブッシュ票が多すぎる」との疑惑 投稿者 いまさら何を 日時 2004 年 11 月 19 日 20:43:11)
2004年11月17日 2:00am PT
http://hotwired.goo.ne.jp/news/news/culture/story/20041118207.html
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米大統領選:ニューハンプシャー州一部選挙区で再集計(上)
Kim Zetter
ニューハンプシャー州で18日(米国時間)、米大統領選での投票の再集計が行なわれる。選挙関係の活動家によると、この再集計によって、同州の選挙結果の不可解な点が解明される可能性があるという。さらに、今回の措置により同州の投票機に関する問題が発覚すれば、フロリダ州をはじめとする他の州でも、再集計が行なわれることもあり得る。
今回の再集計は、大統領選に立候補していたラルフ・ネーダー氏の要請により行なわれる。実際に再集計が行なわれるのは、ニューハンプシャー州のなかでも開票結果に不可解な点が見つかったごく少数の選挙区に限られる。同州では、昔ながらの紙の投票用紙と光学スキャナーを組み合わせて使っている。投票者がペンで印を付けた紙の投票用紙を、係員が読み取り用の電子機器に通して集計する仕組みだ。不可解な結果になったのは主に、こうした光学スキャナーを使用していた選挙区だった。
ネーダー陣営は、選挙本部をたたみ、借りていた資金を精算しようとしていたときに、ニューハンプシャー州のいくつかの選挙区のデータを確認するよう要請を受けたと説明している。「少なくとも一度調べてみるだけの価値はあると思わせるだけのものがあった」と同陣営では述べている。
ニューハンプシャー州のデータをネーダー陣営に送ったのは、ミシガン州の有権者、アイダ・ブリッグズ氏だ。同氏は20年にわたりソフトウェア・プログラミングに従事し、そのうち8年間は電気通信業界向けデータベースの統計アナリストを務めていた経歴を持つ。ブリッグズ氏は、今年のニューハンプシャー州における大統領選の得票を、2000年当時と比較してみた。
民主党候補だったジョン・ケリー上院議員の得票率が、2000年当時のアル・ゴア候補に近いものになると予想した人は多いはずだ。そして、300ある選挙区のうち、229の区ではその通りの結果になった。これらの選挙区では、ケリー上院議員の得票率は2000年のゴア候補の得票率と同程度か、あるいはそれを上回っていた。しかし、ブリッグズ氏の分析によると、71の選挙区では今回、ブッシュ大統領が2000年の得票率を上回った。
ブリッグズ氏はこの71選挙区を、投票に使われた装置により、従来の投票用紙を使った区と光学スキャナーを使った区に分類した。すると、このうち光学スキャナーを使っていた選挙区が73%だったのに対し、従来の紙を使っていた選挙区は27%にすぎなかったことが判明した。加えて、投票装置のメーカーによって分類したところ、さらに興味深い結果が浮かび上がった。ニューハンプシャー州の選挙区では、米ディーボルド・エレクション・システムズ社と米エレクション・システムズ・アンド・ソフトウェア(ES&S)社の光学スキャナーが使用されているが、不可解な結果が見受けられる選挙区のうち、62%がディーボルド社の装置を使っていたのだ。
「これはかなり高い割合だ。とくに紙による手集計を行なった選挙区と比べると、その割合は著しい。予想される傾向から外れた選挙区のうち、手集計の選挙区の占める割合は27%しかない」とブリッグズ氏は指摘する。
たとえば、マンチェスター市内のある選挙区では、前回の開票結果と比較して著しい違いが発生している。2000年の大統領選では、ゴア候補がこの区で49%の票を獲得し、48%のブッシュ大統領を破った。だが今回の選挙では、得票率53%でブッシュ大統領が勝っている。また、同市内の別の選挙区でも、2000年にはゴア候補が52%の票を獲得し、44%だったブッシュ大統領に勝利を収めていたにもかかわらず、今年はブッシュ大統領が50%、ケリー上院議員が49%と得票率が逆転し、ブッシュ大統領が勝利した。
「こうした得票率は、現実の投票をきちんと反映している可能性もある。だが、ここまで大幅に従来の傾向と異なるとなると、注意を引くものだ」とブリッグズ氏。
こうした変化を、もとはマサチューセッツ州に住んでいた高所得の有権者が、比較的税金の安いニューハンプシャー州に引っ越してきた結果だとして片づける意見もある。こうした転入者は、ブッシュ大統領に投票する可能性が高いというのだ。だが、この説明はあまりに根拠が薄弱で、疑念を払拭するために使われるべきではないというのが、ブリッグズ氏の考えだ。
「同様に、都会の有権者は地方在住の有権者よりもリベラル派に投票する傾向があるという説も、さほど根拠があるわけではない。とはいえ、ニューハンプシャー州ではこの傾向が逆転しているのだ」とブリッグズ氏。
ブリッグズ氏によると、予想に反する投票結果を示した選挙区の投票数は総計で23万5000票を数えるが、そのうち少なくとも20万票がディーボルド社の集計装置を使っている選挙区のものだったという。これは無視できない分析結果だ。なぜなら、活動家たちが今年、ディーボルド社の投票集計ソフトウェアに新たなセキュリティー上の欠陥を発見し、このシステムにアクセスできる人物なら投票結果を変えることも可能だと指摘していたからだ。
だがブリッグズ氏は、不正が行なわれたという証拠は何もないという点を強調している。
「これはおそらくは単なる欠陥だろうというのが、私の考えだ。そして、誰かがミスを犯したのだったら、簡単に見つけられる。ありがたいことに、ニューハンプシャー州では投票結果が紙に残っている。おかげで、じっくり投票用紙を再集計できる」とブリッグズ氏は述べている。
(11/19に続く)
[日本語版:長谷 睦/高森郁哉]